Complete text -- "ハイビジョン対応のムービーデジカメって・・・ある意味凄い。"

11 January

ハイビジョン対応のムービーデジカメって・・・ある意味凄い。

 デジカメ新製品発表の記事を読んでいたら、ずいぶん昔、某個人サイトに書かれていたマグネシウムボディのデジカメの紹介が、『ナトリウムボディ』になっていたという、強烈な間違いを見つけたことを思い出しました。

 実際にそんなカメラがあったら、強烈過ぎるくらい強烈な防湿・保冷庫に入れないと『発火』
 にわか雨に降られたら『爆発』という、とんでもない機体になりますな・・・。

 ここで(注)
 ナトリウムは、空気中では放っておいても激しく熱を出しながら酸化(というか、普通に発火・燃焼)する上に、水に濡れると爆発的に反応(というか、普通に爆発)します。
 このため、実験室などでは、空気や水と遮断するため、油の中に沈めて保管しているのが普通です。
 昔、化学部だった知り合いは、学校の化学実験室に落ちていたヌメッとした塊(つまりナトリウムだが、その時は気付かず)を、窓から中庭の池に投げ込んだら、
『ちゅど〜ん!』となって大騒ぎになった経験があるとか・・・(そしてコイが全部、浮かんだそうだ。ま、さすがのコイも、水酸化ナトリウム水溶液の池では生きられなかったようで・・・)。

 という、薀蓄(?)を語ったところで本題です。
 進化(最近は他聞に「方向を誤っている」場合もありますが)が著しいデジカメの世界ですが。
 ついに、単なるムービーデジカメではなく、「ハイビジョンムービー対応」という、デジビデでもあまりないぞ、という機能を備えたデジカメが登場したようです。

 世界最小・最軽量※2デジタルムービーカメラ「DMX-HD1」を発売(SANYOのサイトに飛びます)

 え〜と、一般にはあまり馴染みがない、ガン・トリガースタイルのデジカメですから、リンク先を見て「これ、何ていう光線銃ゲーム?」とか、「これ、何ていう携帯SOL制御装置?」(古っ!ってか、わかる人の数は・・・AKIRAネタですけど・・・)とか思った方もいらっしゃるかもしれません。

 まあ一応書いておきますと、このガン・トリガースタイル(SANYOいわく、「エルゴノミクス・スタイル」だとか。人間工学スタイルねえ・・・)ですが。
 私が過去に使用していたRICOHのRDC-7というデジカメ(発売当時において、激薄型のデジカメ。無印ファミコンのコントローラをひと回り大きくした程度の大きさと薄さ)で、縦位置撮影をする場合に採用されていた撮影スタイルです。
 これで、実際のガンシューティングのように、脇を締めて左手を下からあてがう形で撮影すると、意外に手ブレが防げたのですが、いかんせん、撮影スタイルがあやしすぎるという大きな欠点がありました。
 (ちなみに、横位置撮影では、家庭用ゲーム機のコントローラを持つ感じで構えると、恐ろしく安定した。我ながら、そういう世代なんだと痛感・・・)

 なお、SANYOのムービーデジカメ(Xacti)シリーズは、片手で扱うハンドリングの良さを重点として考え、このスタイルを採用しているようです。
 ちなみに、キャッチコピーの「世界最小・最軽量」という部分は、民生用ハイビジョンカメラとして・・・ということであり、小型のコンパクトデジカメ(馬から落馬する、みたいな言い方だが・・・)の中では標準的〜やや小さいサイズくらいでしょうか?
 それでも、2GBのメモリー(メディアはSDカードのようだ)を使用して、約40分のハイビジョンムービーが撮れるようですから、あくまでも「動画も撮れるデジカメ」としては、十分なスペックかもしれません。

 ただし、気になるのが、1/2.5型で約536万画素CCDという、我が家のCONTAX U4Rより細分化された画素ピッチ(※)のCCDを採用していること・・・。
 CONTAX U4Rが、1/2.5型約400万画素CCDで、物凄く「余裕のない」画像&動画しか返してくれない(実際、本当に色乗りや明暗差の表現が破綻気味)という状況を見ると、伝統的にムービーデジカメが得意なSANYOとはいえ、ハイビジョンムービーの画質チューニングには苦戦しているんじゃないかなあ、と・・・。

 ちなみにSANYO製品では、我が家で現在も使用中のDSC-MZ3(2002年発売。1/1.8型200万画素CCD採用の、発売当時において爆速モデル。現在では(も?)標準速度)が、ある意味で動画デジカメの完成形と言われています。
 動画デジカメというカテゴリーには、これを超える評価のモデルが、いまだに出ていないんですよね・・・。

 果たして、このDMX-HD1は、それを上回る評価を獲得できるのでしょうか!!

 まあしかし、DSC-MZ3も、(私が見る限りは)1999年発売の、Nikonの伝説的名機、COOLPIX 950(通称E950。1/2型200万画素CCD採用)に、明暗差の表現や細部解像度などでは負けているんですが・・・(静止画準拠。E950は動画を撮影できないので)。


(※)
 最近のコンパクトデジカメは、本体とCCDがどんどん小型化する上に、画素数がどんどん増え続けているため、個々の画素が小さくなりすぎていると言われます(ここが「間違った方向の進化」と言われている部分)。
 実際、数年前のモデルと比較して、データ処理量(色をきれいに再現したり、明暗差を広く表現したりする能力)が激しく低下していることは、吐き出される画像を見ればすぐにわかります(そして、そろそろ細分化には限界がきたようで、昨年くらいから画素数競争は頭打ちになっています)。
23:24:00 | yo-ta | | TrackBacks
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