Complete text -- "秋の行楽シーズン到来!しかし奥多摩は台風の爪痕がいまだ深く刻まれ・・・。"

11 October

秋の行楽シーズン到来!しかし奥多摩は台風の爪痕がいまだ深く刻まれ・・・。

 先月頭から続いていた地獄のロードは、やっと収束の方向に向かい始めました。
 いやぁ・・・もう、死ななかったのが不思議だよ・・・。

 しかし、油断するとすぐにまた「ロード」に逆戻りなので、まだまだ安心できないんだよなぁ・・・(やれやれ)。

 では本題です。

 既に、多くの皆様の中では過去の記憶になりかけていることと思いますが、9月頭(7〜8日頃)に関東地方を襲った台風9号による、奥多摩地区の被害について続報です。
 奥多摩の山間部は、これまで入山を控えていたハイカーの皆様が、9〜10月の連続3連休&秋山シーズン到来とともに山に戻ってきたこともあり、週末を重ねるたびに新たな被害報告があちこちから入り、登山道等の被害状況の深刻さが伝わってくるようになっています。

 今年の台風9号は、奥多摩地域のアメダスの観測結果を参照すると、時間雨量40ミリ越えが数時間も続き、最大で時間50ミリ(!)にも達するという、超絶的な降雨が確認されています。
 結果、奥多摩町ではほぼ全域で、同時多発的に沢や河川の増水被害が生じ、一時は生活道路や幹線国道を含め、交通網が完全に麻痺する事態にもなっていたそうです(そして、多摩川の中流〜下流が大騒ぎになったのは皆様ご存知のとおり。そして10/11日現在、ライブカメラで見る奥多摩湖はまだ茶色く濁っている)。

 その後、関係者の皆様による必死の復旧作業の結果、人々の生活圏に関しては、日常生活に問題ないレベルに復旧しているようですが、登山道や林道に関しては、人も時間もお金も限られるため、復旧までは時間がかかる状況のようです。

 というわけで、これまでに得られている、多くの皆様の報告(ほとんどがボランティア。大変ありがたい)から傾向を読み取ると、登山道等の被害状況には以下の傾向が見られるようです。

1.トラバース(注1)気味に通る登山道は、斜面崩落などによる埋没、流失が多い。
2.沢にかかる木橋の流失が多くみられ、渡渉を強いられる場所もある(注2)。
3.尾根筋は比較的被害は少ないが、流水痕で道がわからない場所(注3)や、倒木のある場所も多い。
4.各地の林道は崩落等の被害で、ほぼ全線が通行止め(注4)。歩行者も自己責任通行が原則。


 まあ、林道歩行は普段も自己責任通行が原則(生活道でなく、作業道のため)ですが、今はそれ以上に「自己責任」の範囲が拡大されていると考えてください。
 なお、ハイカーの皆様からの報告は、個々の技量及びそれまで歩いてきたルートの印象により、同じ場所でも評価が分かれる傾向がありますので、文面だけで判断するのは避け、可能な限り、現地状況の撮影画像が掲載されているサイトを、先入観なく見て判断しましょう。

 これからの季節、紅葉登山などに出かける皆様も多いと思われますが、今後の登山道の復旧状況はどうなるかわかりませんので、普段よりさらに時間に余裕を見た計画のもとで行動するのが良さそうです(場合によっては、撤退前提で、ね)。

 ちなみに、都民の森に関しては、檜原都民の森(三頭山)は、一部のルート(主に沢沿い)を除いて、ほぼ全面的に通行可能。
 栃寄都民の森(体験の森。御前山北面)は、ほぼ全面通行止めだそうですので、あわせてご注意を!

 なお、登山道等の最新情報等については、奥多摩観光協会にお問い合わせいただくか、ビジターセンターや都民の森ホームページ等でも、ご確認願います。

注1)トラバース
 斜面を横向きに、段差のような形で通る道。尾根の迂回や、谷筋、沢筋を横断するルートに多い。
 地図上では、等高線にほぼ平行〜わずかに斜めにクロスするように表示される。 

注2)渡渉を強いられる
 渡渉とは、靴に水が入らないくらい浅い場所を、ザブザブ通ることを言う。
 10月11日段階で、奥多摩の沢筋はいまだ水量が多く、渡渉するにも危険な場所が多いらしい。
 ちなみに、梅沢三滝ルートでさえも、橋の流失&増水のために通行止めになっている(10月11日段階)。

注3)流水痕で道がわからない
 流水痕を踏み跡と間違え、あらぬ方向に誘い込まれたという報告もある。
 多くの人が利用するコースは、そろそろ踏み跡がはっきりしてくる頃と思われるが、油断は禁物。

注4)林道は通行止め
 ほとんどの路線で、土砂の押出しや下斜面崩落による路体破損が発生しており、車両が通行できない。
 歩行者のみ通行可という場所もあるが、いつも以上に自己責任の世界になっているらしい。
 (奥多摩ビジターセンターのHP内情報によれば、10月11日時点で、全ての林道が落石注意の状態になっている)


22:56:00 | yo-ta | | TrackBacks
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