Archive for 18 January 2005

18 January

同じ文部科学省の試験なのに、ずいぶん対応が違う・・・

1.ある教室である教科の試験時間が約1分短かったために、公平性を期して対象者のみ再試験を行う。
2.特定の教科書を使用していた地域及び学校の受験者に有利な問題があり、関係者の処分を検討。

 これはご存知のとおり、今年の大学入試センター試験でのドタバタです。
 皆様には色々ご意見あるかと思われますが、私から見ると、ここまで責任を明らかにして対応したのは立派な方だ、と感じます。
 なぜなら、昨日、合格通知をもらった、と書いた某資格試験(文部科学大臣認定の国家資格試験)では、不手際に対する責任対応が明らかでない事があまりにも多いためです。

 私が受験した3回の間にも、色々ずさんな対応がありました。
 例えば、試験中の退室可能な時間帯で、既に何人かが席を立った(当然、戻れない)後に、致命的なミスプリが発表され、受験者間に大きな不公平が生じたことがありました(後に当該問題は、選択者全員正解になりましたが、そういう対応を予測して選択した人たちは、答えがわからなくとも無条件で点数を稼げた形になります)。
 また、毎年必ず、出題ミスから全員正解とされる問題があります(これは、おいおい、としか・・・)。
 いつだったかは、一部の問題が広範に漏洩しました(私のところにも、噂として伝わってきました)が、それに関する原因究明や処分がされた様子も公表されなければ、今後の防止策についても(私の知る限り)公表されていません。

 さらに、今年の上位級の試験では、試験会場により最大約10分程度、実質的な試験時間に差が出ていた(受験番号等の記入の時間が事前に与えられた会場と、チャイムの合図で初めて書かせた会場がバラバラだった)そうです。
 これも普通は統一するはずです(個々の会場や教室で違うのは、どう考えてもおかしい)。ですが、試験は有効として処理されています
 しかも、今年度は過去にもこのブログ(10/18日付)で書いたとおり、ちょっとでもミスがあれば、即刻失格で採点もしないという、あまりにも理不尽な失格条項がついていました。

 この資格は「国家資格」ですから、当然、多くの受験者は、文字どおり「人生」をかけて真剣に臨んでいます。年配の皆様には、「首」がかかっている人もたくさんいます。
 しかし、それに対し、主催側はどこまで厳格かつ真剣な姿勢で臨んでいるか、全くわからない状態です。
 今年の試験を見る限り、「厳格な試験」という言葉が「厳しい失格条項」という、間違った方向に向いているとしか思えません。これで、受験者に一方的にリスクを負わせるのは、どう考えてもおかしな話です。
 また、現状を見て、この資格の主催者側に不手際を是正し、資格試験により真摯に取り組む姿勢が欠如していると見られてしまうのでは、資格そのものが軽視されかねません。

 ミスがあったとはいえ、少なくともそれを是正しようとする姿勢を「外に」見せている、大学入試センターを見習ってもらいたいものです。
 (もちろん、ミスが無い方が良いことは、言うまでもありませんが・・・)
23:39:00 | yo-ta | | TrackBacks