Archive for 18 November 2005

18 November

HP Photosmart 475。色々使ってわかってきたこと。

 巷では、一級建築士の設計書偽造に関する騒ぎが大きく取り沙汰されていますが。

 アレは現在、私が挑戦中の資格に照らすと、「信用失墜行為の禁止の義務」に反して、「公益確保の責務」にも反するという、義務も責務も放棄した、最っ低の行為になりますね。
 よく似た業界にいる人間としては、肝に銘じておくべき、重要な教訓を提供してくれる一件となりそうです(反面教師として、という点が情けないですが・・・)。

 では本題です(ガラっと雰囲気変えていきます ^^;)。
 先日購入し、使い慣れるという名目でいろいろ遊んでいるフォトプリンタ、HP Photosmart 475ですが。
 使っていると、メーカーのカタログ公表値ではわからない事が、だんだんわかってきます。
 以下、2週間程度の間(購入日は11/6日)に色々な画像を打ち出してみた(とはいえ、まだ40枚前後 ^^;)状況で、感じたことをバラ打ちで長文、いきます(ちなみに、設定は全てデフォルトで、打ち出しサイズはL&2Lのみ、試しています)。

 まず、写真印刷は、Mac OS上(アプリケーション構成がデフォルトの状態)ではiPhotoか、QuickTimeのプレビューからの印刷が、最も簡単できれいだと思います。
 とりあえず、虫マクロでビシッとフォーカス&構図が決まっている絵は、2Lで出すと「おおっ!」という感動がありますね。解像度の設定を間違わなければ、200〜500万画素のデジカメプリントに、2L印刷は十分なスペックです(デジカメ、プリンタともに)。

 文書印刷は・・・やった事ないのでわかりません・・・つーか、私の場合、自宅で文書を打ち出すことって、まずないんですわ(^^;)。
 それ以前に、このプリンタは文書印刷向けでないし(笑)。
 まあ、どっちにしても、対応しているのが染料インクなので、ハガキ印刷でも常識的なサイズ以下の文字の印刷は、厳しいと思っておいた方がよいかと思います(できるかもしれないけどね ^^;)。

 印字速度は・・・まあ普通くらいですか(^^;)。
 HPのPhotosmartといえば、速攻印刷のイメージがありますが、この機種はそれほどでもないレベルです(速攻印刷は、上位機種で実現されている機能と考えた方が良いですな)。
 印字中の振動や作動音も、本体の大きさや対応用紙サイズが小さいので、余程ガタが来ている場所で使うのでもない限り、気になることは少ないと思います。

 あと、普段、使わない時はどこかに片付けておく、という人でも、長辺の長さが約25cm、奥行きと高さも約12cm程しかありませんから、部屋の片隅に気軽に放置できますし、重量が1.5kgしかないので、邪魔ならいつでも気軽に動かせます。
 また、インクカートリッジ保存用のスタンドも付属しているので、(常識的な期間であれば)長期間放置後のノズル詰まりの心配も少なそうです。
 ・・・まあ、HPのカートリッジはノズル一体型なので、万一ノズルが詰まっても、カートリッジを新品と交換すれば、ほぼ確実に復帰するんですけどね。

 なお、対応用紙は、メーカーカタログでは「普通紙、インクジェット専用紙、フォト用紙」の三種類となっていますが・・・。
 まだノズルが安定していないだけかもしれませんが、普通紙印刷では、色がにじみまくりです・・・(--;)。
 インクジェット紙、フォト用紙では、染料インクの割にはくっきりした輪郭も「それなりに」再現してくれます。
 そういえば、ドライバの中にもプリンタ内のメニューにも、用紙タイプの設定項目が見あたらないんですが・・・(普通紙用の印字設定って、しなくていいのかな?)。

 色合いは・・・他のプリンタと並べて比較しているわけではないですが、印象として、PCの画面で見るより明色〜色乗りが浅めに表現される感じでしょうか?(注:もちろん、モニタの調整は行った上での結果です)
 もちろん、デジカメ画像をプリントする場合、撮影した機体が吐き出す画像の特性にも左右されます。
 しかし、とりあえずウチの機体で言えば、もともと絵が破綻&飽和トビ気味のCONTAX U4Rでも、ベースで彩度が高めのOLYMPUS E-1でも、全体的に色のりは薄く表現される傾向があると感じられます。

 特に、人肌はいわゆる美肌色になりがちな感じがあります。
 目安として、人物写真では、E-1のように彩度も色描写もちょっと濃い目の機体で撮った画像で、ちょうどいい感じの美肌になるという感じです(会社のオネエサマ方には喜ばれた ^^;)。
 しかし、破綻&飽和トビ気味のU4Rで撮った画像などは、ほとんどがオバQ顔(鼻は白潰れで目口がドォン!)になってしまいます(恐くて誰にも見せられない --;)。
 これを回避するためには、GraphicConverteで彩度を+25〜30に設定し、さらに機体によってはノイズを減らしたあとにアンシャープマスクをかけて・・・という、ちょっとばかり謎の呪文を唱えてやっと、E-1のデフォルトと似た傾向まで引っ張れます・・・が、そこまでやると、アウトプットはかなり「うそ臭い」絵になりますね(^^;)。

 ちなみに、彩度をぐっと上げると、こんな感じの絵に仕上げることもできますが、ウケ狙いでもない限り、取扱には注意が必要です(^^;)。

 あと、髪の色合いも、(ブリーチやカラーマニキュア不使用の方でも)全体的に栗色〜茶色系に転ぶ傾向があります。
 これは黒を含む全ての色合いが、たった三色(CYM)からの混合で作られるため・・・だと思いますが、もしかしたら、写真初心者に好まれるチューニングを意識しているのかもしれません。
 デジカメ等の絵作りでも、いわゆる初心者向けの機体は、派手目で明るい絵作りになり、中級〜上級者向けの機体は、白飛びの少ない、わずかにアンダー気味の絵作りになるのと同じような感じで。

 全体的に、印刷された結果は「3色インク機として見た場合、十分な感じ」だと考えていただいてよいかと思います。
 手にとって普通に見る程度なら、それほど違和感はありません。しかし、顔を近づけてじっくり見るとか、ルーペまで持ち出して見るようなものではありませんし、上位機種の6色インクの印字結果と比べるのは、最初から無理があります(よ〜く見ると、肉眼でもグラデーションの部分に、アラが見えたりしますしね:笑)。

 まあしかし、このクラスのプリンタに、過剰な期待をする人はいないと思いますから、「期間限定でしか使わないから、ハガキ程度のサイズに、そこそこの画質で印刷できるプリンタが欲しい!」とか、「気軽に使えるサブプリンタが欲しい」とか、「デジカメと一緒に持ち運んで、現場でプリントに使ってやろうかな?」という事を考えるのが楽しいという皆様には、お勧めではないかと。

 まあ、コイツでなくとも、EPSONからも同様のコンセプトの機体(E-200&E-150)が発売されていますから、そちらと比較して決めた方がよいかと思いますが(^^;)。
 (アチラは重量は倍くらいあるけど、6色インク対応)

22:14:00 | yo-ta | | TrackBacks