Archive for 12 March 2005

12 March

山で出会った動物(哺乳類)の記録 Part 8 アナグマ&タヌキ

 この、「同じ穴のムジナ」コンビには、奥多摩で出会いました。

 まず、アナグマに会ったのは、秋の川苔谷林道です。
 百尋の滝周辺の紅葉撮影の帰り道、聖滝の慰霊碑の所で休憩していると、林道の10mほど下流側の下斜面からコイツがひょっこり姿をあらわしました。

 野生の動物なら、普通は周囲を十分に確認してから出てくると思いますが、この時あらわれた個体は、特に周囲を気にする事もなく姿をあらわし、あろうことか林道のアスファルト上をのっしのっしという表現がぴったりの歩調で私のほうへと向かってきます。
 よおし、それなら、とカメラを構えると・・・その動きでやっと私に気付いたアナグマは、ビクッと身を強張らせ、こちらを確認するや否や、今までとは全然違う素早い動きで逃げていってしまいました。
 多分、カメラを構えなかったら、もっと近くまで来ていたことでしょう。最初からもっと警戒しろって(笑)。
 (ちなみに、逃げ足は驚くほど速くて、写真は撮れませんでした・・・)

 タヌキは奥多摩駅から日原に向かう途上、倉沢を過ぎた先のカーブで、バスの前から逃げてゆく姿を見ました。
 日原街道は、乗り物に弱い人には地獄としか思えない、小径カーブが連続する道です(私は平気なので、横Gを楽しんでしまいますが・・・)。
 こういう、山道のブラインドカーブでは、出会い頭に野生動物に出会ってしまうことが時々あります。
 なお、奥多摩では、タヌキはかなり集落に近い場所でも足跡が見られたりしますので、特に夜間などは、出会い頭遭遇の確率も高いと思います。
 ただし、タヌキは危機が迫ったら「タヌキ寝入り」のごとく、うずくまってじっとしてしまう習性があるので、そのまま自動車にはねられたりすることが多くあります。
 夜間、山道を運転する時は、注意してやってください。

 それと、タヌキの姿は、なんと渋谷のど真ん中、宮下公園付近でも見かけた事があります(しかも親子連れ)。
 山手線の電車内から宮下公園を見ていたら、公園の下段にあるコンクリートの犬走りの上を、茶色い親子連れのネコが歩いている・・・と最初は思ったのですが、ネコにしては鼻先が尖っています。で、よくよく見たら・・・タヌキでした(^^;)。
 夏毛だったので、いわゆる「タヌキ」のようなボテッとしたシルエットではなかったことから、最初はネコと錯覚してしまいました。

 それにしても、こんな、渋谷のど真ん中で姿が見られるという事は、夜、人家近くで見る、あわてて逃げてゆく動物の中には、野良猫に混じってタヌキの姿もあるのかもしれません(ただし、普段はこんな所にいるはずがない、という先入観から、野良猫だとばかり思っているとか・・・)。
 ちなみに、ある研究では、タヌキは最近、特に市街地では増加傾向にあるそうです。むむ?お前ら、やるな。

 タヌキは、どうやら私たちが想像している以上に適応力の高い、たくましい動物なのでしょう。
 うーむ、化かされてるなぁ(笑)。

22:51:00 | yo-ta | | TrackBacks