Archive for 24 April 2005

24 April

久々の奥多摩で -興味を引かれる伝承-

 今日は、花粉シーズンには全く近づけなかった(^^;)、奥多摩に行ってきました。

 現在、奥多摩は新緑がとても美しく、とりあえず、花粉も沈静化したようなので(^^;)(^^;)(^^;)、これからは気兼ねなく通えそうです。

 さて、奥多摩には、私が気になる伝承がいくつか残されています。
 その中でも、特に面白いな、と思ったのが、これでした。

日食供養塔
日食供養塔
 その昔、奥多摩では日食は、村落に悪疫などが流行するときに、かわりに太陽が病んでくれたのだ、という伝承があったそうです。
 そのため、疫病で体を失った太陽を供養する碑を立てたのが、この日食供養塔です。

 当初、この供養塔は奥多摩字大原の恵日山門覚寺の前にあったようですが、ダム建設(奥多摩湖)のために水没する事になったため、青梅街道沿いに移設したそうですが、最終的に、現在の「水と緑のふれあい館」に移設されたそうです。
 こうした民俗信仰に基づく物が遺物として残っている事例は少ないらしく、貴重な物だ、という話を聞いた事があります。

 なお、この碑の建立年月日は、寛政十一年、と掘られています。ぐぐってみたら、寛政年間は江戸時代だったとのことなので、この碑も江戸時代の物でしょう。
 ちなみに、奥多摩の山の中を歩いていると、なんだか開けた場所だな、と思ったら、同じように江戸時代の元号が掘られた道標(そこに書かれた集落名は、全く見た事がない)が立っていたりするのが、侮れません。
20:58:48 | yo-ta | | TrackBacks