Archive for 22 May 2005

22 May

奥多摩、ウスバシロチョウが沢山出ています。

ウスバシロチョウ。「氷河期の生き残り」ともいいます。
ウスバシロチョウ
 半透明の羽が美しいチョウです。
 本日、奥多摩湖南岸の遊歩道に行ってきましたが、このチョウが例年になく、沢山の姿を見せていました。

 このチョウは、幼虫はムラサキケマンという植物を食べて大きくなり、初夏のごく一時期のみ、成虫が発生しますが、あとは来年春まで卵のまま過ごすという、変わった生態をしています。
 なお、奥多摩湖の南岸歩道では、今日は毎年、うるさいほど沢山飛んでいるサカハチチョウなどのド普通種の姿がなく、なぜかちょっとレア気味のウスバシロチョウが(例年に比べれば十分)大量乱舞していました。

 この原因について、ちょっと考えてみました。
 この南岸歩道はこの春に、歩行可能区間が延長され、5月のGW前には沿道の草が、あまりにも見事に刈られてしまいました。
 そのとき、まだ羽化前のサカハチチョウの蛹は、一緒に撤去されてしまったのではないでしょうか?
 そして、その時はまだ卵で、落ち葉と一緒に地面に落ちていたウスバシロチョウは、草刈り程度では影響を受けず、ムラサキケマンが伸び始める4月〜5月にかけて幼虫が成長し、現在、成虫になって出てきている、という事があれば、少なくとも、サカハチチョウが見られなかった事の理由説明にはなりそうです。
 (ウスバシロチョウがやたら沢山いた事の説明は・・・難しいな ^^;)

 しかし、サカハチチョウほどのド普通種が、これほど見事にいないというのは、あまりにも変な話です(昆虫を完全駆除するのは、並大抵の努力では不可能)。
 この傾向は、この南岸歩道だけなのか、それとも、他の地域でも同様なのか・・・。
 時間があったら、実地踏査を行って、調べてみたいと思います。
19:45:45 | yo-ta | | TrackBacks