Archive for 18 August 2005

18 August

こんな歯科治療法があったとは。痛まない歯科治療法「3Mix-MP法」

 盆明けと同時に、仕事でいわゆる「盆明け進行」がクリティカルヒットしています。
 わはは〜!忙しいって、いいね〜!(もちろん自虐っ!

 では本題です。
 京都滞在中、気まぐれでつけていたテレビ(関西ローカル番組?)でやっていた、従来の削って被せる手法とは異なる虫歯の治療法です。
 結構、ご存知の方もいらっしゃるようですが、私はどこかで聞いたような・・・という程度のあやしい理解しかなく、詳しい内容を知ったのは、今回が初めてでした。

 「3Mix-MP法」オフィシャルホームページ

 従来の、いわゆる虫歯の治療では、患部をとにかく削り取って、上から被せものを被せるという形で対処していました。
 経験のある皆様(もちろん、私もです ^^;)は、思い出すだけで寒気が走ると思いますが、場合によってはかなりの痛みを伴う治療です。
 また、この従来手法では、歯の健全な部分もかなり削らなければ効果がなかった上に、虫歯菌の付着した部分を完全に取り除くことは難しく、再発の恐れがある(被せ物の下だけに、発見が遅れると抜くしかなくなる)という弊害が生じていたのは、皆様もご存知のとおりです。

 しかし、この3Mix-MP法の治療では、本当に駄目になった部分(象牙質などが壊疽してグズグズになっている部分)は削るものの、その他の部分はほとんど削りません。
 そして、3種類の抗生物質や抗菌剤(通常の内科治療で処方されている、安全性の高いもの)をミックスした薬剤を直接患部に塗りつけ、その上からセメントなどを被せて虫歯菌を殺す形で治療する、という方法になるそうです。
 この手法では、治療に痛みもほとんど伴わないだけでなく、封入した薬剤により虫歯菌が根絶されてしまえば、再発の恐れもほとんどないそうです。
 従来方法が外科手術なら、こちらは内科的な処方(薬物による「散らし」のようなもの?)と位置付けることができそうな感じですね。
 昔、「虫歯には穴に正露丸を詰めろ」という、とっても苦そう(&臭そう)なことを言われた経験がある皆様も多いと思いますが、発想としては同じことになるそうです。

 なお、詰めた薬がなくなったら、そこは穴になって残るんじゃないのか?と思ってしまいますが、どうやらそうではないようで。
 ヒトの歯というのは、表層のエナメル質は、破損したらそれまでのものらしいのですが、象牙質は肉芽が再生し、元通りに形成される性質があるそうです。
 ですから、表面はセメントなどでコートしますが、内部に関しては、健常な象牙質が少しでも残っていれば、歯髄に達するような、通常の治療では神経を抜くか歯を抜くか、という状態の歯であっても、この治療法による治療が可能なのだそうです(つまり、自分の歯を失うリスクが、従来手法と比較して明らかに低くなっている!)。

 うわぁ・・・これって素人目には、結構、画期的な治療法に見えるじゃないですか!

 そして、この治療法自体は、数年前に日本歯科医学会の学会で発表されていたそうなのです・・・が・・・。
 歯科医学会では、「それでは今までの治療は何だったんだ?」ということにもなりかねない、ということで、なかなか正式な治療法として受け入れられず、現在でも保険対応の治療法にはなっていないのだとか・・・。

 縦割りや因習のために、画期的新技術の普及・浸透が阻まれることは良くあることですが、疾病の治療法というのは、生命リスクに関わらず、多くの人が恩恵を受けるものですよね・・・。
 そういうものだけに、もっとフレキシブルでフットワークの軽い対応ができないものか、と、私なんかは思うのですが・・・(選ぶのは患者でいいじゃないですか!)。

 なお、現在は保険対応ではない「3Mix-MP法」ですが、幸いなことに、治療に必要な抗生物質や抗菌剤は、内科治療で広く使われているものだけに単価が安く、全体にかかる治療費を比較すると、従来手法とあまり変わらない金額での治療が可能だということです。
 う〜む、それなら、もしも次に歯科医にご厄介になるときは、この「3Mix-MP法」に対応しているかどうかを聞いた上で通うことにしましょうか。

 しかし・・・ちょっと調べましたが、都内でこれに対応した歯科医さんが見つかりませんでした・・・。
 都内でこの治療を行ってくれる歯科医をご存知の方、いらっしゃいませんか?
 (できれば、新宿界隈でそんな場所があれば、もっといいです ^^;)

22:14:00 | yo-ta | | TrackBacks