Archive for May 2006

19 May

私が山に登るときに気をつけていること Part 5

 や・・・やっと連休明け進行が・・・終わった・・・。

 この二週間、口先は達者だが、期限が来ても契約内容の3割も完成させていない取引先に激しくキレ、会社で仕事をしていると、絶妙なタイミングで横槍が入ることに辟易して、とにかく年度末の多忙期と同じくらいの、強烈な時間を過ごしました。

 ・・・その割に、最近長文の投稿が多いって?
 書きだめのストックというやつでんがな。

 では本題です。
 今日は、多くの人が疑問に思っているであろう、だから私は何で山なんかに登るのよ?という部分について、よしなし事をウダウダ書いて、このシリーズの〆と行きましょか。

 ちなみに、「なぜ山に登るのか?」と聞かれて、「そこに山があるから」と答えた著名な登山家の方がいらっしゃいましたが。
 「なぜ山に登るのか?」と聞かれて、私が答えるとしたら・・・

 「知らんがな。」

 の一言です。
 っつーか、何かを好きになる事って、そんなにしっかりした理由があっての事ですか?

 例えば、好物を目の前に、「あなたは、なぜその食べ物が好きなのか?」と聞かれて、理由を論理立てて説明できる人がいるとは思えませんし、「重厚な食感とあいまった風味が、隠し味のほのかな調べとともに、喉の奥に爽やかに吹き抜けるハーモニーとなって・・・」なんていう「美味しんぼ」な説明をされたら、「誰かバズーカ持ってこーい!」という気分になるだけだと思いますけどね。

 とにかく、何か理由はしらんが、やってみたら面白かった。んで、繰り返しやっているうちにはまってしまった、と、そんな程度です。
 パチンコじゃないんだから、と言われるかもしれませんが、山の中を歩き回るのは、暗い屋内で椅子に座って悶々とするだけの非生産的な行為より、ナンボかましだと思っていますが・・・。

 とはいえ、私は山好きな人種の中では、かなり特異なグループに分類されると思います。

 まず、富士山は確かに一回くらい登ってみたいと思いますが、いわゆる日本百名山完登には全く魅力を感じません。ですから、山で出会う「百名山自慢オヤジ」の戯言は、右から左です。
 また、良くいわれる「より高く、困難を求めて」という奴も、ほとんど何の魅力も感じませんから、それを押し付けられると逃げるかキレるかします。

 反面、低山域の深い樹林の道を、年間で何度も繰り返し歩き、春夏秋冬の移り変わりを肌で感じ、生物達の生活の一端に触れ、「山」とそれを取り巻く地域の皆様とのかかわり合いから見えてくる、かなりローカルな単位での「地域文化」に触れる事の方が、何倍も楽しく感じます。

 この辺が、私が山岳会というものに所属せず、所属しても短期間で嫌になる所なんですけどね(^^;)。
 以前、お世話になった所も、最初こそ「楽しくやろう」という雰囲気だったのに、そのうち「冬のアルプスをやらないで、ウチの一員と思うな」という変な選民感情を露にして、ボッカやカモシカなどへの参加を強要される事が増えてきたので、3ヶ月で飛び出し、それきりになっています。
 (そんなガリゴリに凝り固まった「山男」像に固執した集団が、柔軟な山ができるとは思えないんですが・・・)

 そんなわけで、私は槍や穂高よりも石尾根という、多くの「山」な皆様から見たら、変な奴になっています。

 しかし、そんな変な奴から見たら、奥多摩というフィールドは、とても面白い場所です。
 標高2,000mから数百mまで、様々な標高の山々がひしめき合い、山ごとに微妙に異なる環境を有しており、地域、集落単位でそれらとの関わり方が微妙に変わるという、何度訪れても飽きない場所になっています。
 この魅力に取り付かれている限り、私の山行きはまだまだ続くでしょう。

 あとそれから。
 「なぜ山に登るのか?」と聞かれて、それに論理がしっかり通った理由を答えられるようになる時が来たとしたら・・・。
 それから先は、その「理由」に沿った山行を作業的に繰り返すように感じられ、すごくつまらないものになってしまうでしょうね。

 ですから、私は「なぜ山に登るのか?」という問いの答えは、探す気もありません。
 (やはり、変な奴ですかね? ^^;)

22:54:30 | yo-ta | | TrackBacks

18 May

私が山に登るときに気をつけていること Part 4

 昨日紹介した成分解析というジョークウェアには、一般の(?)成分解析以外にも特殊な成分解析が存在します。
 例えば、私の妖怪成分解析の結果は・・・。

妖怪成分解析によるYO-TAの解析結果

 YO-TAの83%は飯食わぬ嫁さんで出来ています
 YO-TAの11%はべとべとさんで出来ています
 YO-TAの2%はビビビのねずみ男で出来ています
 YO-TAの2%は猫娘で出来ています
 YO-TAの2%は妖怪アンテナで出来ています

 えーと、私は8割以上クリオネの変異型注1)の妖怪で、約1割ほどストーカーの資質注2)があって、わずかに類は友を呼ぶセンサーを装備しているような感じになるらしいです(なお、3番目と4番目は対消滅しているため、考察には含みませんでした)。

注1):飯食わぬ嫁さん
 頭が割れて大口になる妖怪。確か、主人の留守中、頭の大口に大量のご飯をバカスカ放り込んでいる、という話があった。
 クリオネは餌を捕食時、頭部(に見える部位)がバカッと開いて触手がにゅる〜んと伸びるのは有名ですね。
注2):べとべとさん
 雨の夜、山道を歩いていたら後ろについてくるという妖怪。「お先におこし(お先にどうぞ)」というと消えるらしい(何をしたいんだ?)。


 以上、今日のアホ話(というコーナーだったのか?)でした。

 では本題です。
 今までは計画だの装備だの食料だのの話をしてきましたが、今日は歩行中に注意していることについて少し書きましょう。

 まあしかし、歩いている間に考える事って、ほぼ90%以上、「こけない」「滑らない」「変なの踏まない」の三つだけなんですけどね(^^;)。
 しかし、それ以外で注意していることや考えている事について、毎度の如く、ダラダラっと書いていきましょう。

顔を上げて、10mほど先を見る。
 これは、意識してそうするようにしています。
 急登続きでしんどい時でも、2〜3歩に一回は顔を上げて先の方を見て、少しでも起伏が少ない場所に進路を微修正しつつ歩いています。

 また、人の歩いた踏み跡は、特に秋の落葉期には、至近距離では落ち葉に埋もれて判別が難しくなる場所もありますが、そういう時も自分の立ち位置から少し先を見通したら、周囲と比較すると、明らかに不自然に落ち葉が潰れた筋がついているのが見えたりするものです。

 あとは立木に括りつけられた手製の小さな標識や赤テープなどは、足下だけ見て歩いていると、ほとんど目に入ってきません。
 ゆえに、ある時気がついたら全然違う場所に出ていた、なんて事にもなりかねないので、意識的に周囲を広く見るようにしながら歩くようにしています。

時々振り返る。
 これも、登りの途中で、意識してそうするようにしています。

 特に初めて登りに使うルートを辿る時は、今来た道を確かめるとともに、樹間から周辺の山や稜線の位置を透かし見て、その位置関係から現在地が正しいルート上にあるかアタリをつけるため、小休止の時などに意識的に振り返るようにしています(もちろん、コンパスと地図も使いますけどね)。
 また、急登続きの時は、周辺の山や稜線が自分の目線のどの位置に来ているかで、「こんなに高く登ったぞ!」という実感が湧いて、先を行く上で励みになったりします(まだこれだけかい!という落胆の材料にもなるのだが ^^;)。

足は、なるべく水平に置く
 これも意識しながらやっています。

 急な斜面での登り(特に舗装道路)では、強制的に爪先が上を向かされ、ふくらはぎや脛周りの筋肉に、まず平野ではかからないような負荷がかかり、余計な筋肉疲労が貯まって足腰がガクガクになる事があります。
 これを避けるため、爪先立ちになって、足首の角度を90度にキープして登るなどの荒業を披露している皆様もいますが、余程足腰の強さに自信がない限り、こんな事は避けたほうが良いでしょう(第一、接地面が狭いから、コケ易い)。

 とにかくこういう時は、私は登山道の内側をジグザグに歩いたり、斜面から突き出す岩角や木の根を利用して、とにかく可能な限り足を水平に置ける場所を狙って歩を進めていくようにしています。

 そういえば、登山道の中でもっとも歩きにくいのは、例の丸太組みの階段が延々続く道だったりします(^^;)。
 アレは歩幅、高さともに非常に微妙で、しかも自分のペースを守らせてくれない(高さは普通の階段の1.5〜2倍あり、奥行きは一歩に余って二歩に足りないという、絶妙な人間工学無視構造になっている)場合が多いので、目の前にどど〜ん、という規模で出てきたら、「帰ろうかな・・・」と思うこともあったりします。

 まあ、ああいう階段は雨水による登山道からの土砂の流出防止のために設置されているのであり、ああいう物がつけられるのは、人が入り過ぎている、いわゆるオーバーユース状態にあるのが原因である、というのは普通のハイカーの皆様ならご存知のことと思われます。
 つまり、登山者&ハイカーが入りすぎている事も、あんなものが作られる原因のひとつなんだ、という事は理解しているわけですが、それにしたって、もうちっと設置方法を考えて欲しいな、と思います。

 あ、それからさらに、階段の足を置く面に、土砂流出防止のプラのネットを敷いてあるところもありますが、あれ、濡れると滅茶苦茶滑るんですが・・・。
 特に、下りでそんな階段に行き当たった時は、一歩ごとにズルズル滑るので、恐怖を感じる時もあるんですけどね・・・(実は、オーバーユースを防ぐための、ヒト除けの嫌がらせとか?)。

アウト−アウト−アウト
 なんじゃこれ?と思われたかもしれませんが、これは林道や舗装された道路など、車の通行を考慮した道のカーブを歩く時のラインのとり方です。

 「ん?それなら『アウト−イン−アウト』の方が、通過距離が短くなっていいんじゃないか?」と思われる方も多いかもしれませんが、車の通行を考えた道では、カーブのアウト側は斜度の変化が少ない反面、イン側は斜度が大きくなり、歩行者は登るも下るも余計な疲労を強いられます(そら、短距離で同じ高さまで登るんだから、勾配が急になるのは当然だよね・・・)。

 それに、林道や山間の道のカーブ部分は、特にヘアピンカーブの場合、アウト側には大型車の大回り用に広く道幅がとられている反面、イン側は余裕が少なく、車が極端に内側に切り込んで来る上に、ブラインドカーブになっていると、ドライバー側からみて歩行者は突然、目の前に現れるため、対応しきれずに巻き込まれたりする可能性もあります。
 そして、林道上で自動車との接触事故で重篤な負傷・・・だが、目撃者が誰もいない・・・となると、そのままドライバーに逃げられる可能性は否定できず、とても悲惨な事になりかねません。

 よって、私は十分に道幅がとられているとともに、勾配も緩いアウト側をテクテクと歩く事にしています(これなら、余程マヌケなドライバーでもない限り、早い段階でこちらの姿を確認してもらえるしね)。

すれ違う時は、斜面側に避ける。
 登山道は大体、人間一人が立てば道幅いっぱいになってしまうほど細いため、すれ違う時はお互いに譲り合い、できるだけスムーズに通過できるように心掛けないといけません。

 一応、すれ違いは登り優先、下りは脇に避けて通過を待つことが、山の暗黙の了解とされていますが、私が登りの皆様とすれ違うのは、下山を開始した直後の山頂周辺だけで、あとはごくまれに、避難小屋宿泊組や幕営組とすれ違うくらいです。

 で、このすれ違いのときですが、脇に避ける場合は必ず斜面側、できれば立木につかまって安定できるような場所を選ぶようにしています。
 ある意味当たり前ですが、路肩側に立つのは、いつそこが崩れるかわからず、潜在的に危険が伴うためです。

 また、道の脇に避けるときは、必ず体の正面を登山道側に向け、ザックは斜面側に突き出すようにします。これは、自分(体)は道をあけたつもりが、ザックが思い切り登山道を塞いでいる、というマヌケな事態を避けるためです。
 あまり意識しない(まあ、自分で見えてないから当たり前)ですが、登山用のザックは意外に大きく、背中側にヒト1人分くらいの空間を余裕で占有してしまいますから、登山道側に突き出されると、立派な障害物です。
 自分が身に着けている装具の占有空間が道に被らないように、十分注意しておく必要があると思います。

 なお、時々、道を譲ると「急いで通らなきゃ!」とでも思うのか、歩調を速める方がいらっしゃるので、そういう(ある意味で真面目で優しい)人に気を使わせないように、ボトルホルダーからペットボトルを取り出し、休憩です、というポーズを取る時もあります(さすがにそういう体勢になると、歩調を早める人はいないので)。

「ヘタすりゃ死ぬな」
 嘘や冗談のレベルでなく考える事だったりします(しかも結構頻繁に ^^;)。
 特に、崖沿いや痩せた尾根上の登山道や、崩落の激しい斜面を行く登山道を通る時には、自分自身に注意を促すためにも、「ここでヘマ打ったら死ぬな」とつぶやいてから足を進めるようにしています。

 何しろ、登山道を歩くという行動自体が、日常を外れ、文明の庇護が及ばない場所に踏み出す事を表しています。
 そして、ヒトという生物は、自分達が作った巣の集合体(=文明)の中でなら、そこそこの生残性を発揮できますが、そこから外に出たら、この生物のサバイバビリティは呆れるほど低く、切り立った崖沿いの道で足を滑らせて滑落したり、雨具を着ずに一日中、雨に打たれ続けるだけで、簡単に死にます。

 ちなみに、奥多摩の山々は、さすがに都心部が近くて訪れる人が多い上に、ハイキング自体が奥多摩の観光産業として大事にされているため、道標の整備具合や登山道の整備度合いは、他県の低山地帯と比較して、格段に恵まれている地域だと思われます。
 だからといって、山の中が完全に安全だなどと考えるのは間違いです。

 年間、10人程度の人がこの山域で事故などにより命を落としており、いつ自分の名前がその中に加えられてもおかしくない、つまり、身近に「死」があることを意識しておかないと、そのうち取り返しのつかないことになりそうな気がします(意識していても避けられない、ということもあるかもしれませんしね)。
23:52:00 | yo-ta | | TrackBacks

17 May

私が山に登るときに気をつけていること Part 3

 成分解析というジョークウェアが流行っているらしいので、私も自分の名前(ハンドルネーム)で成分を分析して見ました。
 結果は・・・。

YO-TAの解析結果

 YO-TAの65%は魔法で出来ています
 YO-TAの20%はアルコールで出来ています
 YO-TAの8%は気の迷いで出来ています
 YO-TAの7%は言葉で出来ています

 下戸な私の20%がアルコールとか、強烈にツッコみたい部分をあえて無視して客観的に判断すると、私は「ホムンクルス」)であるという結論に落ち着きそうな気がします。
 ・・・なんか、やだ・・・。

(注):ホムンクルス
 魔術や錬金術で作られる(と言われている)人造生命体。で、何かの物語に出てくる場合、一般に高い知性を持つが、その方向が邪悪に向いている事が多い。なかなかいい感じで気の迷いが含まれているじゃないか。


 ではアホ話はそこまでにして、本題です。
 今日は山で気をつけている食料・食事編です。

 ・・・といっても、山に入る日は、私は粗食と相場が決まっているので、あまりそれについて語る余地もなかったりするのですが(^^;)、まあ、一応気を使っていないわけではない、程度に見ていただく事にしますか・・・。

 私は当日の朝に、コンビニで水と食料を調達します。自然、その中身はペットボトルとおにぎりとパンと・・・という感じです。
 ちなみに、買い込む量は、その日の朝食、行動食、昼食、非常食で、全部あわせると結構な量になります(^^;)。
 では、どんな所に気をつけているかというと・・・まあ、かなり地味〜な話ですが、以下のような感じです。

朝食
 通常、4時起きの5時出発で、奥多摩到着が8時なので、自宅で朝食をとっても行動開始は4時間程度経ってからになるため、歩き出す頃には既に空腹、という状態になりかねません。
 そんなわけで、朝食は途中の乗換駅か電車(特に青梅線)の中で食べるようにして、なるべく満腹〜こなれてきた程度の腹具合で行動を開始できるようにしています。

 ちなみに、駅で食べる場合は立ち食いのうどん、電車内ではおにぎりやサンドイッチ、調理パンなどになります(できるだけ、炭水化物をメインに取るようにしている)。

 特急や新幹線ならともかく、日常路線の中で食事なんて・・・と眉をひそめる方もいらっしゃるかもしれませんが、私はいい加減、慣れて平気になってしまいました(休日早朝の青梅線内限定。ちなみに、結構沢山のハイカーが電車内で朝食を食べてる ^^;)。
 あ、もちろん、ゴミは一日、持って歩きますよ?

行動食
 私は通常、9本入り200円程度のスナックパン(チョコチップが入っている奴とか)を1〜2袋買い込みます。

 スナック系のパンを選ぶ理由は、下味がついていて、登山中で口の中が乾いた状態でも、そんなに苦しまずに食べられるためです。
 普通のバターロールや何かは、疲労して口の中も乾いた状態では、パサついてとても食えたものではなくなる事が多いので、敬遠しています。

 なお、このスナックパンは行動食であるとともに、非常食も兼ねて持っているものです。
 過去に日没で行動制限を受けた時は、これが夕食と朝食の代わりになりました(夜中にすんごく、腹が減りましたけどね ^^;)。

 もちろん、山の中で食い切れなかった(手をつけなかった)場合、翌日の朝食です(^^;)。

昼食
 日本人はやっぱりコメ!と変に"こだわる"つもりはないのですが(^^;)、昼食はコンビニおにぎり率がほぼ100%です。
 運動をした後といっても、途中で行動食などを食べていたり、ちょっとバテ気味であったりするめ、そんなに大量に食べられる物ではなく、大体、コンビニおにぎりを2個を腹に収めたら満腹になってしまいます。

 しかし、それだけでは午後に行動を開始すると、すぐに空腹感が復活してきたりして・・・。
 そういう時には栄養補充型サプリなどを食え、と、マラソン&トライアスロンをやっている鉄人な知り合いに言われますが、私の場合、アミノバイタルの「スマートエクササイズ」など、行動補助系のゼリー飲料を飲むようにしています(それでもダメなら、素直に行動食タイムにしてしまう)。

 なお、私が山の上で食べるおにぎりは、「赤飯おこわ」「シャケ」「塩昆布」など、塩味がきいている奴が多いです。
 不思議な事に、バテバテでヘロヘロな時でも、塩味がついていればそこそこの量は腹に収まるものです(登山中に食べるカップラーメンが最高に美味いのは、その辺が影響しているかと)。
 んで、塩味の効いたパンという微妙なものはあまり存在しないので、どうしても昼食はおにぎりになってしまいます(^^;)。

 ちなみに、時々「バテて食欲がないから、昼食も行動食も食べない(食べられない)」という人がいらっしゃいますが、そういう時は吐きそうになっても、水で流し込んででも、ゼリーだけでもいいので「食う」ようにしないと、さらにバテてフラフラになるだけです。
 後に、栄養枯渇から頭痛が発生し、意識が朦朧として足下もフラフラになり、最悪、行動不能になるような危険性を考えたら、その時ウエッとなる程度の苦しみなど、どれ程のものか、と開き直ってしまいましょう。
 私の経験上、それでも案外、食えるものです。

(水分)
 毎回、出発前の朝にコンビニで調達しています。水、といってもミネラルウォーターではなく、烏龍茶や緑茶などを選ぶ事が多いです。1Lボトルで2〜3本、それぞれ違う商品を選んでいます(味がひとつだけだと飽きるため)。
 スポーツドリンクや機能性飲料(アミノ酸サプリ系)は、あまり持っていきません(糖分が多くて腸内滞留時間が長く、飲むと後味が長く残ったり、胸が悪くなったりして大変なため)。

 なお、ミネラルウォーターを選ぶ場合、私の体は軟水しか受け付けない(硬水は石灰臭く感じて飲めない上に、無理に飲むと短時間で下痢になる)ので、Volvicやクリスタルガイザー、「天然水」系の水を選ぶ事が多いです。
 そういえば、最近、1Lのペットボトルは幅広の角ボトルが主流になってきて、手持ちのボトルホルダーに入らないために選択の幅が狭くなっているのが難点・・・。

ゼリー飲料
 サプリメント&非常食として持ち歩いているもので、場合によっては、重量を考えて装備から外す事もあります。

 持久力増強効果や行動時間を長くする作用が期待できる、アミノバイタルの「スマートエクササイズ」やVAAMなどは、毎回、入山前に飲むようにしています。
 ちなみに、私はアミノバイタルの方が疲労回復効果が高い気がするので、どちらかというとアミノバイタルの「スマートエクササイズ」を持ち歩く事が多いですね。

 こうした機能補助系の飲料は、液体(燃焼系とか"だから"とか)だと妙にしつこかったり胸が悪くなったりする事が多いのですが、ゼリータイプだと半固形で消化液の分泌が良いのか、体に変調が出ることは少ないのが不思議です。
 また、これら機能性のゼリー以外に、非常食としてカロリーメイトゼリー、アミノバイタル「マルチエネルギー」などを1〜2個、ザックに入れています。

 脂肪燃焼サプリ系のゼリーは毎回、山の中で全部飲んでしまいますが、非常食の方は手をつけずに下りてきたら、翌日の朝食代わりになる事が多いです。
 ゼリー飲料は大手ドラッグストアで安売りに出ることもあるので、こういう時にまとめ買いをすると楽ですが、日常の保存食としてはそれほど日持ちしない(長くて3ヶ月〜半年程度かな?)ので、できるだけ早く消費しないと後が大変です。

 なお、水やゼリー飲料を、「いつでも冷たいものを飲めるように」と、凍らせて持って来る皆様もいらっしゃいますが、あれは「飲みたい時に十分な量を飲めない」という難点があるので、私はやらないようにしています。
 私が実験してみたところ、500mlのペットボトルのお茶が完全に融けるまで、夏の炎天下、日光に晒して2〜3時間かかりました。
 しかし、普通の人はこれにタオルを巻いたりして保冷した上でザックに入れるため、日光の放射熱はまず届かず、さらに融解を促す熱媒体となる液体はさっさと飲んでしまいます。
 このような条件では、ボトル内の水分が完全に融けるまで、私の実験より増し1〜2時間はかかるかもしれません。そうなると、完全に融けるまで相当の時間を要する事になり、結局飲みたい物が全く飲めずに脱水症状でフラフラ・・・ということにもなりかねません。

 また、保冷用に別途、小型の保冷バッグを使っている方もいらっしゃるようですが、これは無駄に荷物を重くするだけで意味がないような気がしますが、どうでしょう?(保冷バッグだけでも300〜500gくらい、一気に重くなる)
 私の経験上、十分に冷えた1Lペットボトルを二本、ザックに入れておけば、それだけで午前中くらいはザック(28L)内が保冷されますから、日帰り山行程度なら、ボトルやゼリーを凍らせたり、保冷バッグに入れたりする必要はないと思います。

 でも、それだと午後に冷たい物が飲めない、という意見もあるかもしれませんが、盛夏期の余程暑い日ならともかく、体温上昇に悩まされるのは主に登りで、下りはどちらかといえば筋肉疲労が体に響いてくるのが常ですから、常温に近い飲料でも渇きを癒すには十分役立ちます。
 それでも冷たいものが飲みたくなったら、さっさと下山して少し車を走らせれば、自販機のひとつくらいあるのが現代文明という奴ですから。
23:15:14 | yo-ta | | TrackBacks

16 May

私が山に登るときに気をつけていること Part 2

 先日、カメラ事業からの撤退が報じられたマミヤですが、このままカメラ/映像産業から姿を消してしまうかと思いきや、本日、「新製品開発を新会社で継続する」との発表がありました。
 新会社は「マミヤ・デジタル・イメージング株式会社」で、これはマミヤからの光学機器事業の営業譲渡先である「コスモ・デジタル・イメージング株式会社」が社名変更されて発足するもののようです。

 なお、有名無実な営業譲渡でないことを示すためか、今年9月のPhotokinaで、なんと新製品を発表予定とか・・・。
 ・・・なかなかしぶといな、マミヤ(^^;)。でも、カメラ/映像産業の間口が広く残るのはありがたいので、がんばって頂きたいものです(あ、でも、ペンタックスは強敵再臨って所ですか?)。

 では本題です。
 今日は必ず山に持っていく用具について、よしなしごとを書き連ねようと思います。
 当然ながら、目的地によって加えたり省いたりする物もありますが、毎回これだけは絶対に持っていく、というものを以下に上げたいと思います。

登山靴
 当たり前ですが、近所を散歩するのに使う靴ではなく、それ専用のものを履いて行きます。

 私が使っているのは、無雪期〜残雪期の2,000mクラスの日帰り〜2泊3日程度の山行を想定したタイプです。
 これ以上ハードなモデルはゴツ過ぎて重く、日帰りでは持て余しますし、これよりライトだとローカットタイプが多くなり、くるぶし周りの保護効果(捻挫軽減)が個人的に心配なものが多くなるので、今の山行スタイルならこのランクがベストバランスかと思っています。

 なお、購入した(する)のは当然ながら登山用品店で、購入日には朝から別の買い物や散策など、歩き回る必要のある予定を入れて、夕方、よ〜く足がむくんでから店を訪れます(そうでないと、山行後半に足がキツキツになってしんどくなる)。

ザック(バックパック)
 水や食料をはじめ、様々なものを持ち歩くためには必需品ですね(^^;)。
 ショルダーバッグやヒップバッグを使用している皆様も見かけますが、私は歩行時の安定性を考えて、ティアドロップ型のザックを使っています。

 なお、これも登山用品店で購入した専用品を使っています。
 日帰りですので、持ち歩くのは28L程度の容量のものですが、それでも、ちゃんと荷重が肩と腰に分散するとともに、背面の風通しが考慮されているので負担が少なく、快適に歩けます。

雨具
 季節を問わず、終日晴れるという予報の日でも、必ず持っていくようにしています。
 山の天気は変わりやすい、というのもありますが、それ以外にも自分を守る装備として、とても重要だと思っています。

 奥多摩の1,000mを越える山は、下界は晴れていても頂上周辺は霧に包まれていたり、風が強く吹いていたりして、体感温度が下界よりもかなり低く感じる場合が多くあるためです。
 こういう時にウインドブレーカーの代わりにしたり、春季や晩秋期には簡易防寒具として使ったり、とにかく体温調節には欠かせない重要装備です(いや、マジにそう思いますよ。何度か「実地」で助けられましたから)。

 なお、私が使っている雨具は、Diaplexという防水透湿素材を使用しているタイプです。
 ただし、そろそろ着古してきた感が強いため、新調しようかと思っているところです(今年の梅雨商戦が適期かな?)。

ストック
 最近、常備するようになりました(^^;)。

 撮影機材が一眼レフになってから、運搬重量が一気に2kgくらい増えたので、足にかかる負担を軽減するために使っています。
 ちなみに、私は両手使いです。奥多摩では片手使いの方はよく見るものの、両手使いの人は珍しいですね。

地図
 奥多摩に行くときは、エアリア(山と高原地図)の奥多摩地域をいつも持ち歩いています。
 もう数年間、通っている場所なので、メジャーな山なら、大体のコースが頭に入っていますが、それでも山頂での大休止などでは必ず開いて、下山する道筋と方角を確認しておくようにしています。

各種ビバーク用品
 ツエルト、レスキューシート、ヘッドランプ(予備電池)、細引き(編み紐)などです。
 まあ、今までに完全停滞を強いられたのは2〜3回くらいで、それでも翌日には余裕で下山してきていましたので、(ヘッドランプを除けば)使用頻度は恐ろしく低いですが・・・。

 なお、このツエルト、仕事で外に出なければならない時、女性の着替え場所やトイレの目隠しに、非常に重宝されました(^^;)。
 ということは、「実戦」でもビバーク用品としてだけではなく、そういう使い方もアリってことですね。


 クマよけです(^^;)。
 私はソロ行動が基本なので、奥多摩(ツキノワグマの生息圏)に行くときは必需品♪

 というわけで、以上が必ず持ち歩いている用具です。
 毎回、必ず使用するものもあれば、毎回使うものではないけれど、持っていれば精神的に余裕ができて安心、という物まで様々です。

 で、ほとんどのものはそのままザックに入れっ放しになっているのですが、時々用具を整理した後で何かを詰め忘れたまま、外出してしまう事があったりもします。
 ・・・そんな時に限って、その用具が必要な事態になる(例えば、雨具を詰め忘れた時に限って、空がゴロゴロ鳴ってくる)のは・・・。
23:52:00 | yo-ta | | TrackBacks

15 May

私が山に登るときに気をつけていること Part 1

 K-1のオランダ大会で、野獣ことボブ・サップが試合直前にひとモメしてトンズラったようですが、これが本当の逃亡なら、彼の復帰は当分ないと考えて間違いないでしょう。

 しかし、サップは試合の30分前に会場から出て行った、という話の割には、急遽(?)代役出場したピーター・アーツには1時間前に「代わりに出てくれないか?」とのオファーがあったという時間の齟齬がある上に。
 「直前になって無理難題を押し付けてきた」とサップの一方的な非を声高に強調する割に、「無理難題」の内容を一向に明かさないコミッショナーサイドの動きがなんか微妙なことに、そこはかとないキナ臭さを感じるのですが・・・(そんなに常識はずれな無理難題なら、普通はコミッショナーの正当性を強調するために、真っ先に公開するものだが?)。

 ・・・これ、まさか、また何か因縁めいた筋書きを作ろうと、一発パフォーマンスを打っただけ・・・ってことはないよね?
 放送を見ていないので良くわからないのですが、もしそんな筋書き狙いのパフォーマンスだったら、K-1はそういう演出に頼らないとダメなくらい、くだらないモノに成り下がったってことでよろしい?

 では本題です。
 ハイキングシーズンも本格化してきており、現実世界でもWeb上でも、毎週末にドコソコに登ってきた、歩いてきた、という報告が聞かれるようになっています。
 この辺で、私の自己反省や頭の中を再度整理する意味も込めて、普段私が山に入る前や山行中に気をつけていることを文字にしてみようかと思います。
 (トピックに分けて、何回か続く予定。そんなの見てもしょうがねーよ、とか言わず(^^;)、しばしお付き合いくださいませ)

というわけで、まず最初は事前の計画段階の話です。
 基本的に、私は低山日帰り山行派で、長期に渡る縦走などは行っていません(時間もないが、それ以上に体力がない ^^;)。
 しかし、日帰りゆえに、というべきか、1日の行動時間は早朝から暗くなる寸前にまで及びます。

 私が本気で奥多摩の1,000m以上の山に行く場合、奥多摩駅を朝8時頃出発するバスに乗らないと下山時間が怪しいため、当日は朝4時起床、5時自宅出発で、私鉄からJRに乗り継ぎ、最終的に立川で青梅線に乗り換えて奥多摩入りしています(もちろん、移動中は就寝・・・)。
 奥多摩駅からはバスで登山口まで移動し、装具を調えて登山開始となるのは、平均的に8時半〜9時頃。山頂到着が正午〜13時までの間で、下山は15〜17時くらいというパターンが主です(ちなみに敗退を決定した場合、正午に奥多摩駅近辺をふらついていることもあります ^^;)。
 それから、場合によっては温泉に寄ったりして、電車で帰ると、自宅到着は20〜21時になってしまいます(そしてシャワーを浴びたら即寝になることが多い:笑)。

 という感じで、普通に考えてかなりの強行スケジュールでの行動なので、できるだけ土曜日に入山し、翌日は自宅でゆっくり過ごす、というパターンでの行動を考えています。
 また、土曜入山にしておけば、山の中で何かあってフォーストビバークという事になっても、奥多摩のメジャーな山ならもう一度(最悪頂上まで)登り上げてから下山するのに、日曜日の1日があれば十分おつりが来る場合がほとんどなので、それだけ精神的に余裕ができますしね。

 なお、奥多摩通いもはや数年になり、そろそろ登りたい山のほとんどの山頂に足跡を残したので、これからは色々な山をいろいろな方向から登ったり下ったりすることを考えて計画をたてようと思っています。

 その際、強く意識するのが、やはり1日の行動時間です。
 私の場合、日帰り行動が多いので、スタート時間はほぼ固定されていますから、日没時間を意識して計画を立てないといけません。
 経験上、東京の場合、6〜7月は18〜19時頃でもまだまだ明るいのですが、8〜9月になると18時頃には既に暗くなりかけており、10〜11月になると16時〜16時半までに「文明圏」に戻っていないと、特に東側斜面の人工樹林帯ではヘッドランプが必要になるほど暗くなってしまいます。
 というわけで、一応の目安として、6〜7月の日が長い時期はミドル〜ロングコースも可能な日程、9〜11月の日が短くなるシーズンは可能な限りショートコースで回る日程を考えています。

 なお、それでも不慮の事態は起きるものなので、日没タイムアップで行動制限を食らった時のことを考えて、ツエルトとレスキューシートは必ず持ち歩いています(あと非常食も)。

 しかし、それ以外にとても大きな問題がひとつあり、私は本業の時間がとても不規則である上に、前日が金曜の夜だと、急に飲み会が入るなどして終電帰り(自宅到着は1時過ぎ。これで4時起きだと睡眠時間は・・・)になる事もあります。
 そんなわけで、たまには(?)日曜入山になる事もありますが、その場合は登り、下りとも、できるだけ過去に歩いたことがあるルートを辿る事にしています。

 あと、登山計画書はちゃんと警察に提出した方がいいのかもしれませんが、奥多摩の投函ポストには鍵がない所も多いので、私は金曜日に会社のデスクの上にこれ見よがしに置いて帰り、携帯の通話エリアにいる間に、ブログに当日の登山予定を上げるようにしています(ブログには、下山の報告も上げている。最近では4/30日参照)。
 登山計画書は特に特別な書式でなく、山岳系のサイトでダウンロードした書式をプリントアウトして、入山口とルートの概要、エスケープルート等の計画をメモ書き風にしておく程度です。

 そして、本当に何かあった時に手遅れにならないよう、「月曜、11時を過ぎても消息不明だったら、○○警察署に連絡願います!」という朱書を入れているのですが・・・。
 これは一昨年頃、休日出勤してきた他部署の人が、「その部分」だけを見て、変な方向に勘違いしてちょっとした騒ぎになったことがあるので(^^;)、最近は一応、周囲に「週末、奥多摩の○○山に登る」と言っておくようにもしています。
 (まあ、一般の人は登山計画書なんて見た事ないでしょうから、変な事をやらかそうとしていると思われたのかもしれないですが ^^;)
23:23:00 | yo-ta | | TrackBacks