Archive for July 2006

10 July

日本庭園に住み着いてるのは、外来種・・・。

 サッカーW杯も、ついに決勝戦が終わりましたね。

 決勝Tの後半はほとんどヨーロッパリーグで(笑)、私もVTR観戦かニュース視聴のみでしたが、世界のトッププレーヤーが「激しくガチ」な勝負を繰り広げる姿は、素人目にもスゲエなあ・・・と思わされてばかりでした。
 しかし、他の国の代表チームが「普通のレベルを超えたガチ」なレベルで勝負している姿を見れば見るほど、日本代表は調整練習の紅白戦程度(かそれ以下)のレベルの、グダグダな(チームとしての結束がゼロに等しい)状態でしかなかったことに気付かされ、歯痒いというか腹立たしいというか、そんな気分にさせられます。

 とにかく、今回のW杯を総括すると・・・ジダン、そんな所で無駄な「ヘディング」してどーすんねん!という所に尽きるでしょうか?(←をいをい、どういう脈絡だ? ^^;)

 では本題です。
 この週末、ひさびさにお出かけ撮影のために昭和記念公園のトンボの湿地〜日本庭園まで足を伸ばしました。
 その際、トンボの湿地はともかくとして、日本庭園の方は、ちょっと環境に手を入れたほうが良さげな雰囲気がありました。

 いや、何といっても、池の中を覗き込むと、こういう奴らが大量に、白い腹をキラキラさせながら泳いでいるという感じで・・・。


ウシのオタマ
これはウシガエルの幼生(オタマジャクシ)
日本産のカエルの幼生と比べ、とにかくデカイ。半端じゃなくデカイ。
幼生もデカいが、成体の体は(皆様ご存知のとおり)もっと馬鹿デカい。
さらには、成体の鳴声は、ふざけんなというほどデカイという、何かにつけてデカイの文字が並ぶ外来生物。
こんな奴が、所狭しと泳いでいる風景は、かなり異様です。


 昆虫以外に、昭和記念公園の日本庭園の池の畔で見かけた生物は、ミシシッピーアカミミガメ、ウシガエル(幼生、変態中の幼生、亜成体、成体の声多数)などの外来種の方が目立ち、クサガメやイシガメ、トウキョウダルマガエルのような在来種の姿はゼロ。
 まあ、この池にはコイ(ニシキゴイ含む)が放流されていないために、一般入場者による過度の餌やりによる水底への残滓堆積、排泄物浮遊およびコイによる底泥攪拌がないため、都内のその他の庭園の例には倣わず、水質はそこそこの(チョウトンボが好む程度の)レベルを保てています(特にコイを放流していないのは、なかなかの好判断だと思う)。

 しかし、「日本庭園」の池で見られる生物が外来種だらけ、というのは、はっきり言ってよろしくない状況のような・・・(仮にも、"国営"公園なんだし・・・)。
 もしかすると、何かの管理の際には駆除も同時並行して行われているのかもしれませんが、そういう情報は、ググッても新宿御苑や皇居のお堀くらいしか出てきませんでしたので・・・ね。

 とにかく、こういう連中は空を飛んで来れるトンボとは違って、どこかから自然に入ってくる事はあまり考えられません(注1)から、心ない人が持ち込んだ結果の蔓延(つまり密放流の結果)が主な影響と見てよいでしょう。

 密放流をする人たちは、(最後まで責任を持って命を預からない、という点は大いに責められるべきですが、)捨てる場合であってもペットには「それなりの愛情」をもっており、生物が飼主の手を離れてもなるべく生き易い、少しでも良い環境を狙って放流を繰り返すのが常です(まあ、偽善にしか見えないと言えば、そうかもしれないが・・・)。
 とある密放流に悩む庭園だったかが、「環境と水質の維持のため、定期的に底を浚っていますが、その時、外来種のカメや魚がいたら、全て処分しています」と公言したら、「ここに捨てても長生きさせられない」と感じたか、密放流が激減した事例もあるそうですから、駆除活動を公にするのも有効な手段かもしれません(しかし、逆に「ここに放せば、自分の手を汚さず処分してもらえるぞ〜!」という感覚で、そういう場所にわざわざ放流しに来る腐れ外道もいるらしいから・・・)。

 ちなみに、ウシガエルはいわゆる「外来生物法」でブラックバスなどと同じ「特定外来生物」に指定されている生物です(2006/02/01日指定:注2)。
 基本的に一般人が愛玩動物として飼育することは出来ない(ってーか、あんなに巨大でやかましいカエルをペットにしたいと思う「普通の」人がいるのかどうか疑問・・・)だけでなく、どんな場所であれ捕獲した個体は、保管することも、運搬することも、河川や池などの水系に放すことも出来ません。

 よって、捕まえちゃったら最後、その場でシメて埋めなきゃダメな場合もありますから、その点も注意しないといけないですね。
 しかし、これだけ巨大なオタマ&成体を、迷わず「サクっ!」とやれる人がそんなにたくさんいるとも思えませんが・・・(ちなみに私は、オタマであれば穴彫って埋める程度は出来ないこともないですが、成体は・・・さすがにやだなぁ --;)。

 まあ、昭和記念公園内は、昆虫も含めて動植物の採取が禁止されていますから、まずは一般入園者がここでオタマをはじめ、動物を捕まえてやろうと考えるのが大きな間違いであるのは確かなわけですが・・・。
 (逆に言えば、だからこそ、公園管理者の手による定期的な駆除が必要だと思うのだが・・・)

注1
 かなり強引な解釈で、水鳥の足に卵がついてくる、という物があります。しかし、プランクトンやカブトエビの仲間ならともかく、両生類のデリケートな卵が長時間、水から離されることに耐えられるか?という疑問があります。
 さらに、ミシシッピーアカミミガメの卵は鳥がうっかり運べるような物ではない(見事な殻つきの卵である)ため、放流されたとしか考えられません。

注2
 現在、環境省ではミシシッピーアカミミガメ等、ペット業界で「ミドリガメ」と呼ばれているカメ類も、特定外来生物種への指定が適切かどうか検討されているようです。

22:56:00 | yo-ta | | TrackBacks

03 July

もう一本、ツボにはまった記事を!

 ネタを書いている時に、サッカーの中田選手が現役引退を表明した、というニュースが飛び込んできました。
 ワールドカップの一次リーグ最終戦、ピッチに倒れ込んだまま動けなかったのは、彼にとって、あれが現役最後の試合だったから・・・と考えると、余計に今回の日本代表が、あまりにあっさりグダグダに崩れる傾向にあったのが悔やまれます(頑張っていたとは思うのですが、もうひと頑張り・・・いや、もう十ほどがんばりが欲しかった。何といってもW杯なんだから)。

 中田選手、どうもお疲れさまでした。

 では、もうひとつの本題の方を。
 個人的に、ちょっとツボにはまった記事です。

 デジタルで撮る身近な昆虫写真

 おお〜、水上さんだぁ〜!

 って、決してお知り合いというわけではないのですが(^^;)、この方は水生昆虫、特にトンボの飛翔写真では神業的な腕前を披露してくださることが多い方です。
 私は昆虫写真をやっていても、動体撮影は特に苦手で、いまだに飛翔写真では満足な成果を上げられません(悲傷写真ならいくらでも・・・ --;)。

 ちなみに、長玉でヤンマを流し撮りという職人芸とともに、広角や魚眼レンズを使った「寄せ」でも、なかなか素晴らしい絵を撮られます。

 何年か前、デジタルカメラマガジン誌に、ミヤマカワトンボを8mmくらいの魚眼で真正面から寄せて撮った写真が掲載されていましたが、あれはもともと目を引く被写体である上に、見事に縄張り(生息空間)そのものを切り取ったような一枚に上がっていて、ただひたすら「ウ〜ム」と唸らされてしまいましたよ・・・。

 ああいう領域に辿り着くには、あとどれだけの場数が必要なことか・・・。

23:58:00 | yo-ta | | TrackBacks