Archive for 26 January 2006

26 January

オリンパスがやったァ!!世界初、モニタ画像見撮りが可能なレンズ交換型デジタル一眼レフ!!

 
 多忙期最初の波、乗り切ったりぃ〜!!

 と、のっけから壊れましたが、毎年、1〜3月のいわゆる年度末は、本業の業界自体が多忙なシーズンに当たっています。
 今後も月末 or 5等日ごとに、乗り越えるべき波が次々襲来することが確定事項になっています。
 ははは〜、3月末まで、体と心が爆発せずにいられるやろか〜(^^;)。

 では本題です。
 X-Dayは1/26日、と、ヨーロッパ経由で伝わってきていた、オリンパスの4/3型規格対応、新型デジタル一眼レフが、予告どおり発表になりました!

 FREE STYL[E-330](オリンパス E-330製品サイト)

 オリンパス、初のライブビュー機能搭載一眼レフ「E-330」(デジカメWatch)

 ざっと仕様を見てみましたが、とにかく新技術てんこもりな、画期的な機体になっています。

 まず、なんといってもレンズ交換型デジタル一眼レフでは世界初の機能である、「ライブビュー」が搭載されたというのが革新的な部分ですね。
 あ、「ライブビューって何?」という部分を説明すると、デジカメ本体背面にある、液晶画面を見ながら撮影する機能のことです。

 って、「それはデジカメなら当たり前の機能だろーが!」と突っ込んだ皆様も多いと思いますが、コンパクトモデルと一眼レフは、カメラの基本構造が全然異なるため、これまでのデジタル一眼レフは(全メーカーのモデルとも)背面液晶を見ながらの撮影は出来なかったのです(詳しくは、こちらでどうぞ)。
 このE-330は、ファインダーの光路にポロミラー(入射光の半分は透過するが、半分は外に反射される性質のある分光器)を設置し、一方はビューファインダー。もう一方はライブビュー用CCDに光を導くことで、フルタイムライブビューが可能な仕様(Aモード)になっています。

 また、もうひとつのライブビュー機能として、撮像素子である「4/3型 Live MOS(これまた新型の撮像素子!)」自体からスルー画(撮像素子で受けている映像)を直接表示する、高精度マクロライブビューモード(Bモード)も用意されています。
 こちらのモード使用時には、背面液晶の画像の指定部分を、約10倍に拡大して、本当に微妙なピントあわせにも使用できるようになっているようです。
 ただし、このモードを使用できるのはマニュアルフォーカス(手動ピント合わせ)機能の時だけのようで、使いこなしには慣れが必要そうです。

 さらに、ライブビューで活躍する液晶画面は、上90度、下45度に角度を変えられるマルチアングルタイプになっており、人の頭越しの撮影や、地面スレスレに咲く花の超ローアングル撮影にも使えます。
 この背面液晶は2.5型の大画面であるとともに、昨秋発売のE-500に搭載されて、視認性の良さが高く評価されている「ハイパークリスタル液晶モニター」です。
 晴天時屋外という、普通では厳しい条件や、斜めから覗き込むような使用法でもくっきりとした画像になるだけでなく、10倍拡大のスルー画でも、くっきりと見やすい画像を提供してくれそうな気がします(ここはMOSの能力にも期待したい!)。

 とにかく、こういった新技術が惜しみなく使われているところを見ると、オリンパスはかなり本気で「銀塩(フイルム)一眼レフを知らない世代に訴求力のあるデジタル一眼レフ」を目指してきたように思えます。

 今までの、フイルムカメラの構造を流用してデジタル化した機体は、確かにフイルム一眼レフカメラを使ってきた皆様には、過去の機体と同じ使い方で撮影できる、便利な機材かもしれません。
 しかし、背面液晶を見ながら撮影することに慣れた、「デジカメオンリー世代」が主流を占めてきた場合、旧来のフイルム一眼レフの構造を踏襲しただけのカメラでは、「古臭い!」と見捨てられる可能性があるかもしれません。
 (事実、コンパクトデジカメからデジタル一眼レフにステップアップした人の多くは、「背面液晶が撮影に使えないのは使いづらい!」という意見を持っているそうです。私も、今は慣れましたが、最初はそう思っていました・・・)

 以上、興奮に任せて勢いで書いてきましたが、このE-330、欠点がない訳ではありません。

 まず、基本的なカメラの機械的な性能。これは前進機であるE-300と大きく変わりません(連射コマ数が2.5コマ/秒→3コマ/秒になるなどの、マイナーなグレードアップはあるけど)。
 個人的には、もうちょっとブラッシュアップして欲しかったように思います。

 また、撮像素子の有効画素数が、E-300は800万画素(FFT-CCD)であったのに大して、E-330は750万画素(Live Mos)になり、単純な数値比較で「性能が劣る」との誤解を受けかねない仕様になっていることも、市場でどう評価されるか微妙なところでしょう。
 一応、説明しておくと、一眼レフモデルでは、撮像素子に50万画素程度の差があっても、実際の画像はA3くらいの大きさに印刷するのでもない限り明確な差は現れないという、実用上無意味な比較であることに注意して頂きたいと思います。
 (プロのカメラマンでもない限り、そんなに頻繁にA3のような大判に印刷する機会はないでしょ?皆さん、数字に騙されない、賢い消費者になりましょう!)

 その他、悪い方で気になる点としては、ライブビューAモード時の、液晶画面上の視野率が92%しかないこと。
 これにより、液晶画面を見ながらの撮影時、周辺部に意図しない物の写り込みの発生頻度が、光学ファインダー(視野率、約95%)以上に高くなると考えられます。
 具体的には、液晶画面で見て、すみっこにあった看板や電線などを、ギリギリ回避するように撮影した、と思っても、実際の撮影画像には写っていた、という事がよく起こるようになるかもしれません。

 まあ、それが嫌ならライブビューBモードを使えば、ほぼ100%の視野率での撮影ができますが、Bモードはマニュアルフォーカス、つまり「手動ピントあわせ」専用のモードであり、初心者の皆様は操作に慣れるまでが大変そう、という問題があったりします。

 まあ、こういう細かい部分は、恐らくこの機体を使い慣れれば、そんなに気にならない物になるでしょう。

 しかし、E-300系後継機、あるいは今後登場が予想される、Panasonicフォーサーズ機や、オリンパスのE-2桁番号機、あるいはオリンパスのフラグシップモデルであるE-1桁番号機で、上に書いた内容が解消・改善されていれば・・・。

 約一名、勢いで買ってしまう馬鹿がここにいます(爆)。

 ちなみにE-330は、さすがに防塵・防滴ボディではないようですね。
 ま、可動部が多いから、さすがに仕方がないよなぁ・・・(^^;)。
 (今後出るE-1桁機が、マルチアングルでライブビュー可能な防塵・防滴ボディだったら、マジで買っちゃうかもよ?)

 あ、最後に。
 忘れてましたけど(^^;)、このE-330、発売は2月下旬予定だそうです。
 価格は、本体だけで12万円前後。標準的な撮影ができるレンズが1本ついたレンズキットで、13万円前後と予測されています(コンパクトデジカメからのステップアップとしては、ちと高めか?)。

 今までのパターンで言うと、早ければ来月中旬頃には、デモ用の機体が大型量販店の店頭に登場するかもしれません。
 買うか買わないか決めるのは、実機を触ってからでも遅くないと思います(しかし、マジで早く触りたいな〜、この機体)。
21:14:00 | yo-ta | | TrackBacks