Archive for 19 December 2006

19 December

ツキノワグマの人工冬眠誘導作戦、どうやら最終段階に!

 現在、TVで流れている「シャーロットの贈り物」という映画のCMですが・・・。

 クモの大写しを見せんでください(^^;)。

 ナンボ感動のストーリーでも、私にとっては、ホラーな映画になってしまいますがな(違う意味で ^^;)。
 (私は昆虫好きだが、クモ、ムカデ、ゲジは大の苦手。ヒヨケムシ、サソリモドキ、ウデムシを見せられたら発狂する。だが、ダンゴムシ、ワラジムシ、ヤスデは平気で、例外的にハエトリグモは大丈夫)

 そういえば、その昔、友人(私がクモ恐怖症な事をよーく知ってる奴)に騙されて、「アラクノフォビア」という映画に連れて行かれたことを思い出しました。
 新種の毒グモがアメリカの田舎町で脱走し、パニックになる、という、ハリウッド的お約束満載の単純な映画でしたが、あの映画館の大画面にどアップで映されるクモの映像は、いまだにトラウマです・・・(--;)。
 (ちなみに、「アラクノフォビア=クモ恐怖症」という意味。今思えば、ちゃんと意味を調べてから行くんだったよ ^^;)

 では本題です。
 今日はまた違った側面からの、「クマー!」な話題を。

 上野動物園で、冬眠誘導の実験中だったツキノワグマの「クー」が、ついに冬眠状態に入ったそうです。

 クマ冬眠大作戦 「クー」野性取り戻せ 東京・上野動物園、のぞき窓で公開(冬眠誘導実験開始のニュース:毎日新聞)

 飼育下のクマを冬眠誘導 上野動物園が公開(実際の冬眠開始に関するニュース:産経新聞)

 北海道の旭山動物園での成功以来、全国に広まっている「行動展示」の流れからはじまった、今回のツキノワグマの冬眠大作戦は、静かなクライマックスを迎えたようです。

 一般には何となく、というレベルでしか知られていませんが、クマは冬眠する習性を持った動物で、冬眠中に巣穴の中で出産します。
 ただし、冬眠に至るまでの条件を人工的に作り出すのはかなり難しいらしく、過去に行われた実験では冬眠状態から衰弱餓死してしまった事例もあるそうです。

 自然状態であれば、徐々に下がる気温と、増える餌、そして長年の間に刻まれた体内の生活リズムのために、冬眠誘導はスムーズに行われると考えられています。
 しかし、飼育下ではどうしても動物の体調管理が優先されるため、気温変化は可能な限り少ないように設定され、決まった時間に決まった量の餌が与えられるのが普通であることが、飼育下での冬眠誘導が難しい要因になるようです。

 この辺は、以前チラッと話題に出した、ハムスターの冬眠の例でも同じだそうです。
 また、飼育下のリスも、同様の理由で冬眠しない個体が多いのだとか。
 とにかく、クマにしろげっ歯類にしろ、冬眠に向けた準備は、秋のはじめから冬まで、本当に長い時間をかけて行われますから、ある日、突然室温が下がるなどして、不完全な状態で冬眠に落ちると、そのまま衰弱死してしまうのが普通のようですね。

 そんなわけで、今回の、長い時間をかけて行われた人工的な冬眠誘導の試みが成功するかどうか、動物園関係者だけでなく、動物好きな皆様の間でも注目されているようです(成功すれば、博士論文が書けるほどの快挙になるらしいからね)。
 私も、「クー」はちゃんと春までねむり、そして暖かくなってから、無事に目覚めて欲しいと思います。

 ・・・それにしても、上のリンク先(毎日新聞の方)の、「ひと休みするクー」の写真ですが・・・。
 どこのおっさんや、と言いたくなるのは私だけ?(♀らしいけど・・・)

 あ、そうそう、私がよく行くフィールドで言えば、奥多摩〜檜原村のツキノワグマは、12月〜4月までは樹洞などの中で休眠に入ってしまうそうです。
 よって、これからの季節、遭遇禍のリスクはグンと小さくなりますが、反面、ハンターの皆様によるシカ狩りが本格化しているため、ヒトに自分の存在を誇示するために」クマ鈴を装備して目立つ服装(今の季節は黒〜茶系は避けたほうが良いでしょう)をして、できるだけ正規の登山道を歩行することをお勧めします。
 (そうでなくても、この季節にはパンパン銃声が聞こえるし、頂上で昼食中、失速した散弾が降ってくることもあるらしいから)

23:24:00 | yo-ta | | TrackBacks