Archive for 14 April 2006

14 April

頑張れ、お父さん!(オオタカ一家物語)

【またまた唐突に復活した、見て切なくなった誤変換シリーズ Part 7】
正:感動の大作
 ご覧になるときは、ハンカチやティッシュをご用意ください。

誤:感動の対策
 この物語には、興醒め要素をふんだんに盛り込んであります。

 では本題です。
 昨年、一緒にオオタカの巣を見に行った調査員さんから、昨年の現場で撮影したビデオを見せていただきました。

 ビデオには、オオタカご夫婦の巣作りシーンに始まり、抱卵開始、巣の中にいる雌に雄が餌(ムクドリやヒヨドリ、ドバトが主だったみたいですが、時々カラスもあったとか・・・)を運んでくる所が写されており。
 そして雛が孵り、すくすく育って巣立つまでのダイジェストは、ナレーションと画質が良ければNHKスペシャルもかくや、という感動の大作になっていました(しかし、家庭用ビデオで3倍記録、最大望遠ですから、画質は結構悲惨 ^^;)。

 それにしても、ヒトってのは不思議な生物で、今画面で見たオオタカ一家が、昨年観察していたあのオオタカ一家だと思うと、普通の感動に上乗せの感動が乗っかるとともに、親近感がぐいっ!っとアップするという不思議な心理になってきます(雛がパタパタはばたいて、必死で巣立とうとしている姿は、心から応援してしまったり)。
 加えて、ビデオ内で一家にいちいち"ちょっかい"を出してくるカラス(ハシボソ)達をみて、「個体識別できたら、エアガン乱射の刑にしてやるのに!」みたいな気分になってきてしまうのは・・・。

 いかんいかん、思い入れが無駄な方向で強くなりすぎると「独善思想」に落ちる(^^;)。
 (つーか、カラスとはいえ、実際にエアガン乱射なんてやったら、動物愛護団体からキツイご指導を受けることになるな ^^;)

 それはさておき、このビデオには、そういう感動物語以外にも、何だか身につまされるような話もありました。

 雨の日に、珍しく雌と幼鳥が林縁部に揃って姿を見せている所に、獲物を足にぶら下げた雄が戻ってきた・・・と思ったら、雌が猛烈な勢いで飛び出して、「遅いのよっ!」という感じで雄から獲物を強奪し、雛に給餌。
 その近くに雄が止まると、雌は「もっと取って来い!」とばかり激しく鳴いて追い払ったという・・・。

 いやあ・・・鳥の世界にもいるんですね、「鬼嫁」(^^;)。
 雌とじゃれあって楽しそうな雛の声をバックに、ずぶ濡れの体に鞭打って狩場へと飛び去る雄の背中に、お父さんの悲哀が漂っていました・・・。
 (雨の日には、獲物一羽を狩るのも大変だったろうに・・・)

 なお、このオオタカご夫妻。
 今年は去年までの巣の近所に、新居を設けたそうです。
23:43:00 | yo-ta | | TrackBacks