Archive for 27 May 2006

27 May

オリンパスのボディ内手ぶれ補正で、新たな特許。シフトブレ補正も考えられている。

 本日、出かけようと自宅最寄駅についたら、警察車両と鉄道会社の保安部の車両が止まっていました。

 嫌な予感がするままホームに出ると、反対側のホームで現場検証の真最中。いわゆる、「人身事故」という奴が起きてしまっていたようです。
 この鉄道会社は最近、事故続きなので、何とかして欲しいですね(とはいえ、自分から「飛び込む」のとか、踏切無視とかもあるから、鉄道会社側だけの努力では防ぎ切れないのも確かな話で・・・)。

 では本題です。
 以前ここでオリンパスのデジタル一眼レフのボディ内使用を目的とした、圧電素子を活用した手ぶれ補正の仕組みを紹介しました。
 なお、このシステムは光軸に対する回転方向のブレの抑制には使えるものの、シフト方向(上下左右方向)のブレの補正は他のシステム(レンズ内とか)に預けたまま、という所が課題になっていました。

 この、シフト方向のブレの補正に関して、オリンパスが出願していた特許の内容が、Hiro_Sakaeさんのブログサイト、ズイコー・フォーサーズ あれこれの記事改めて紹介されていたので、ウチでもちょっと取り上げてみようと思います。

 今回のシフトブレ補正は、2004年に出願され、2006年(つまり今年)に公開された技術です(公開番号、2006-5542。文書内容の確認は、こちらの「2.特許・実用新案文献番号索引照会」からどうぞ)。

 ですがっ!

 ここで公開されているシフト方向のブレの補正技術の内容は、はっきり言ってとっても難しく、恐らくは機械工学の専門家の方でないと詳細を理解するのは不可能と思われます(私が一読した感想は、「何がなんだかわからねェー!」って奴でした・・・)。
 とりあえず、高校物理は意外に得意だった&大学時代は自然科学系の領域にいた頭で、何となく理解できた範囲で(^^;)、話題にしてみたいと思います。

 オリンパス型のシフトブレ補正(上下左右方向のブレ抑制)の仕組みは、フィルム状のエレクトレット(高分子に静電荷が恒久的についたもの。帯電したままのポリエチフィルムみたいなものか?)を特定のパターンで貼った部材を2枚、エレクトレット装着側を向かい合わせる形で組み合わせた台座が基本構造で、CCDはそのうちの片方の上に設置されるようです。
 そして、2枚のエレクトレット部材はメッシュ状の部材(ブレの動きに追随するバネの部分でもあり、弾性のある材料でできている)で継ぎ合わされ、CCD等の電極からの配線は、このメッシュの間を通されるようです。

 手ぶれ補正の仕組みとしては、2枚のエレクトレックシートの位相差および変位が生じている際の相対速度がジャイロセンサで検知され、算出された駆動量と駆動速度をCCDシフトドライバに送信。
 CCDシフトドライバの方では、受け取った信号をもとに、各部のエレクトレットに電圧信号を送り、プラスマイナスの極性を制御することで、2枚のエレクトレット部材間に変位を打ち消す方向の静電引力および斥力を発生させることでCCDの位置を固定し、ブレを補正する仕組みになっているようです。

 ・・・以上、さらっと書いたように見えるかもしれませんが、書いてるこっちは必死で資料を読み込み、わかる部分から、わからない部分の記述内容を類推し、ごちゃ混ぜにしてくっつけ、出来上がった内容をほとんど何も考えずに羅列しただけです・・・。
 また、かなりの部分を「ざっくり」端折っているため、何か、色々間違っている気がします。
 間違いがあれば容赦なくご指摘を・・・(--;)。

 それにしても、「ざっくり端折った部分」に含まれる、1/4周期ごとの電圧信号制御パターンの説明が延々続いているあたりは、「日本語→日本の口語変換機」が欲しい・・・。

 というわけで、シフト手ぶれ補正部分の技術に関しては、理解限界があるので(^^;)以上で終了としますが、この特許にはもうひとつ、光学系の部分にも言及があります。

 このシステムを搭載するカメラは、クイックリターンミラーの中心部をハーフミラー化し、E-330でいう所のBモードに相当するライブビューを備えることで、LCDにより手ブレの効果を撮影者に現示する仕組みを有する、ということが言及がされています(特許資料の詳細な内容のうち、【0030】〜【0036】項)。
 つまり、ハーフミラーを採用することで、撮像素子を使用したライブビュー(Bモード)によって手ぶれ補正の効果を確認することが出来るという部分において、コニカミノルタ/ペンタックス型のボディ内手ぶれ補正以上の機能を持たせることが考えられているようです。

 なお、ハーフミラーを採用した光学ファインダー/撮像素子の分光によるライブビュー表示に関しては、オリンパスでは過去にレンズ固定型一眼レフ機、E-10/20型での採用実績がありますし、ハーフミラーだけであれば、世界初のフルタイムライブビュー機、E-330の光学系統での採用実績があります。
 よって、この手ぶれ補正+ライブビューにおける効果確認機能は、今後、E-500系、E-一桁系など、E-300系とは異なる光路のファインダー搭載機(いわゆるオーソドックスな光学ファインダー搭載機)における採用が、十分に考えられるものといえるでしょう。

 というわけで、今日のネタを書いてみた感想を最後に。

 誰かもっとわかりやすく説明して!(いやマジに・・・)

20:32:00 | yo-ta | | TrackBacks