Archive for 18 June 2006

18 June

ヒラタクワガタを拾った(笑)。

 「表」のサイトで昆虫写真をメインに掲載しているためか、毎年、夏になると、「○○虫を確実に捕まえられる場所を教えてください」とか、「オオクワガタを捕まえられるポイントと、成虫を高く(注:提示額が万単位)買ってくれる店を知りませんか?」というメールが何通か舞い込みます。

 前者に関しては、採取に行かれる方の腕がどの程度か(虫を見つけるカンがどの程度さえているか、生態をどこまで知っているか、など)がわからない上に、相手は自然である以上、「確実」なんてことはありえない、という返答しかできません。

 後者に関しては、はっきり言えます。


 知らん。

 このサイトでは何度も話題に出していますが、昆虫の売買が一般的な投機の対象になると思っている時点で、あなたは既に対象を間違えています。
 これほど、生産性がなく、マニア間でクローズされた(裾野が狭い。つまり大きな価格変動がない)市場もないというのに、いまだに近年のマスコミのゴミ報道(野生のオオクワガタは○万円!とか)に踊らされている人がいるというのは、「虫好き」から見れば、もはや酒の席での笑いのネタにもなりません(嘲笑のネタにはなってもね)。

 ちなみに、いかな野生のオオクワガタでも、ある一定の条件(大きさや産地だけじゃないんだな)を満たさずに、マスコミ報道の感覚そのままの額でオークションに出品したら、出品者へのメッセージ欄に「高すぎ」「ぼったくり」「勉強して出直せ」「香ばしいのが湧いた」等の煽り書き込みの総攻撃を喰らうと思いますよ。
 (昆虫売買というのは、相場と変動がそれくらい厳密なルールで動いている市場です。一攫千金はありえません

 では本題です。
 昨夜、帰宅時にアパートの部屋の前で、雨に濡れて体温が落ちたか、動けなくなっているヒラタクワガタ♂(どう見ても国産の普通種。大アゴ含まず、体長2cm程度)を捕獲しました。

 ウチの近所には、生産緑地として残されているクリ林と、これまた近所の団地内に、なぜかクヌギ・コナラ・ヤナギ(シダレヤナギ)が多い築山があるので、毎年、クワガタが活動を始めるこの季節に、コクワガタやスジクワガタが明かりに誘引されて飛んでくる事は多いのですが、ヒラタクワガタは初めです。

 ていうか、ヒラタクワガタの姿自体、関東ではかなり久々に見た気がするな〜(^^;)。
 もともと南方産なのか、関東では少しレア気味&いてもミニサイズ、という種ですからね(福井&愛媛在住時には、腐るほどいましたけどね(^^;)。オオクワガタ並にデカい個体も含めて)。

 ちなみにこの個体、今日の夜、証拠写真を撮ろうと思い、その辺のプラ容器に入れておいたら、外出している隙にふたをこじ開けて脱走していやがりました。

 ・・・おのれぇい・・・敵を甘く見ていたか・・・。
 って、よくよく考えたら、クワガタの仲間は全個体とも、朽木の蛹室をぶち破って外界に脱出してきているわけで、この程度の脱走はお手のモノなのでしょう(^^;)。
 (それを恐れて、一応、しっかり蓋がされるケースを選んだのですけどね・・・。まさかそれをこじ開けて脱走するとは・・・)

 そういえば以前、別の場所で捕獲したノコギリクワガタにも室内脱走された事がありましたが、あっちは体がデカイ&比較的よく動く種なので、夜、部屋中の音を消し、カサカサ音がする所をひっくり返したら出てきました(ゴキブリかっての ^^;)。
 しかし、ヒラタクワガタはドルクスの仲間(学名、Dorcus Titanus Pilifer )であり、基本的に動かないだけでなく、ヒラタはオオクワガタ並の隠遁の名手でもあります。

 どうやら再捕獲までは、持久戦になりそうです(とりあえず、バナナ入り糖蜜でトラップ張っておこう。腹が減ったら絶対出てくるから)。
 まあ、持久戦でも、唯一、楽観的な要素は、カブトムシやノコギリクワガタのように、そんじょそこらに便をぶちまけない種であるということか・・・(臭いんだよな、あれ ^^;)。

19:40:00 | yo-ta | | TrackBacks