Archive for 23 August 2007

23 August

キヤノンに続いてニコンもデジタル一眼レフ新型機を2台発表。ダブルフラグシップD3&D300

 お盆が過ぎたから・・・という訳ではないでしょうが、今日は関東地方、急に涼しくなって、過ごしやすい一日でした。

 といっても、最高気温はかる〜く25度超えの、夏日だったんだよね(^^;)。
 しばらくの間、朝から既に30度越えという、滅茶苦茶な日ばかりだったから、体がおかしくなってるのか?

 では本題です。
 つい先日、デジタル一眼レフ界の2大巨頭のひとつ、キヤノンがフラグシップ級と中級の2台の新型デジタル一眼レフを発表した、というネタを上げたばかりですが。
 本日、もうひとつの巨頭であるニコンから、ダブルフラグシップという位置づけで、2台のデジタル一眼レフ新型機が発表されました。

 デジタル一眼レフカメラ「ニコンD3」の発売について(ニコンのニュースリリース)

 ニコン、フルサイズCMOSを搭載したフラッグシップ機「D3」(デジカメWatch)

 デジタル一眼レフカメラ 「ニコンD300」 の発売について(ニコンのニュースリリース)

 ニコン、1,230万画素CMOS搭載デジタル一眼レフ「D300」(デジカメWatch)

 両機の位置づけは、「D3=ニコンFXフォーマットのフラグシップ」「D300=ニコンDXフォーマットのフラグシップ」という位置づけになるそうです。

 今回の発表では、D3でニコン初の35mm判撮像素子の搭載、というところが最も注目されるように思います(これが「ニコンFXフォーマット」になるらしい)。
 これで、ニコンの交換レンズ群も、銀塩(フイルム)カメラでの焦点距離と同じ感覚で使えるようになり、特にDXフォーマットで指摘されていた、広角不足については解消されると考えられます。

 ・・・が、キヤノンのEOS 5Dあたりで散々指摘されている、画像周辺部の画質劣化(特に広角レンズでは顕著)に関しては、どんなレベルなのかが気になるところです(ニコンの見解では、許容範囲内ということらしいが・・・)。

 また、D3は撮像素子が約1,210万画素のCMOS(ニコン自社開発らしい。LBcastの発展版?)搭載ということで、先日発表されたキヤノンのEOS-1Ds Mark IIIの、オーバー2,000万画素の撮像素子と比較すると、性能的にどうよ?と思われる方も多いかもしれません。

 しかし、その高性能に見えるEOS-1Ds Mark IIIのサンプル画像を見に行ってみたら、JPEGの画像一枚が約9.5MB(^^;)。
 はっきり言って、Rawファイル並みのバケモノ容量に膨れ上がっており、読み込むだけでも時間をとられましたから、これをレタッチするとなると、大変な騒ぎになりそうです。

 つまり、キヤノンのEOS-1Ds Mark IIIをストレスなく使おうとすると、記録メディアやPCや画像ストレージや、色々な物を更新しないと駄目そうな、そんな危険な香りがプンプンしています。
 特に、1,000万画素以上の多画素機の利点を述べる際によく言われる、「A3出力でもきれい」とかいう話になると、個人使用レベルで、そんなに引き伸ばすことが頻繁にあるかどうかを考えれば、明らかにオーバースペックでしょうしね・・・。
 何事も、身の丈に合った「ほどほど」が一番かもしれません。

 という脱線話から軌道を戻して、D300は約1,230万画素のAPS-CサイズのCMOS搭載のモデルですが、ニコン機では初となる、イメージセンサークリーニング機能(ゴミ取り機能)を搭載する機体になります。
 これはキヤノンと同じように、ローパスフィルターを振動させる機能のようですが、超音波なのか圧電素子なのか、その辺のメカニズムは不明です。
 また、物理的除去以外にも、ソフト的に除去する機能もあるようですが、こちらは専用ソフトのCapture EXが必要になるようです。

 DXフォーマットに関しては、これまでにも複数本の「デジタル対応レンズ」が出ており、既に多数のユーザーを獲得していますので、安心して使えるフォーマットになるでしょう。
 なお、D3にはDXフォーマットサイズにクロップ(トリミング)して撮影する機能がついているため、一応、互換性がある・・・と見ていいのかどうか(^^;)。
 まあ、今までDXフォーマットで機材をそろえてきた皆様でも、D3を使えることは確かです。

 そしてD3&D300では、ついにニコンもライブビューモードを搭載してきました。
 しかも、ライブビュー使用時のフォーカスモードに、通常の位相差検出方式によるAFモード(手持ち撮影モードというらしい)に加え、コントラスト検出式のAF(三脚撮影モードというらしい)が追加されました。
 この、コントラスト検出式AFは、世界初のライブビュー搭載一眼レフ、オリンパスのE-330登場時から「搭載して欲しい」との要望があった機能だけに、かなりポイントが高いところでしょう。

 ただし、E-330登場時に小川町で聞いた話では、オリンパスはこのコントラスト検出式について、「一眼レフとして使用する上で、実用的というレベルの速度と精度を出せないと判断した」という見解を持っていたようですから、ニコン製品はそこをどんな風にクリアしているのかも、ちょっと興味がありますね・・・。
 (E950時代の、ず〜っとレンズがズズズズ唸ってる、って感じにはなって欲しくないなあ・・・。って、さすがにそれ以上のレベルだと思うけどね ^^;)

 と、ここまで書いてきて、すごく気になったことが。
 ニコンでは、去年か一昨年か忘れましたが、開発者インタビューの中で、「DXフォーマットは向こう10年、継続する」とか、「今後、ラインナップを一新する」とか何とかいう発言があったかと思います。

 これらを総合的に考えると・・・今後、ニコンのデジタル一眼レフのラインナップは、「DXフォーマット、FXフォーマットのそれぞれで、エントリー、ミッドレンジ、フラグシップのクラス別の機種が登場する」ことになるのでしょうか?
 それとも、「FXフォーマットは、ニコンデジタル一眼レフのフラグシップフォーマットとして位置づけ、DXフォーマットはコンシューマーモデルとして継続する」のでしょうか?

 このあたりも、近いうちに発表されるか、インタビューの中で談話として出るでしょうから、ちょっと注意しておきましょうか・・・。

 なお、両機とも発売時期は今年の11月頃と予定されており、価格は両機ともにオープンプライスのようですが、現段階の店頭予想価格は、D3が約58万円、D300が約23万円と予測されているようです。

 というわけで、2大巨頭が相次いで、渾身の一撃を市場に打ち込んできた今、期待されるのは混戦状態の3位争いグループからの一撃です。
 ま、つまり、何が言いたいかというと、オリンパス、(仮称)E-3の詳細スペックの発表を早くっ!ってことです(←結局そっちかーい!)。

 それにしても、ホントに今年のデジカメ界は、春〜初夏まで、E-410&510以外にパッとする話題がなかったですね〜。
 んで、お盆過ぎて、やっと大きめの話題が出てきたって感じがします。

 春夏秋冬のそれぞれで、ワクワクする話題がたくさんあった数年前が、ホントに嘘みたいな寂れっぷりですね・・・。

23:35:00 | yo-ta | | TrackBacks