Complete text -- "東京の裏山、高尾山でクマー!騒動があったらしい。"

11 December

東京の裏山、高尾山でクマー!騒動があったらしい。

 長時間残業(泣)に備えて、会社近所の定食屋に行った帰り道。
 国道沿いの、ちょっと見通しの悪い角で、警察官が2名、何の目的でか、じっと立っているのを見かけました。

 そこに通りかかった自転車・・・と、赤いライト棒が振られて、停車しなさいの合図。

警察官「すみません、これ、ライト点きますか?」

 うを!
 最近、会社近所でよく行われているという、「無灯火チャリ張込」だったのか。
 (注:最近、都内では夜間、無灯火の自転車が歩行者にぶつかる事故が多発しているため、警察側でも無灯火のチャリを積極的に取り締まるようになったらしい)

 ちなみに、その時止められたチャリの運転手の人は、「これ、壊れてるんです」と、墓穴掘りな回答をしていましたが・・・。
 (それだと、無灯火+整備不良で、二重の違反となり赤切符率が高くなるだけ・・・)
 まあ、「切符」の方が、事故に合うよりずっとマシですから、一回、切られて裁判所に出廷させられた方が、コトの重要性が理解できるかもしれませんが・・・。

 では本題です。
 昨日、「」で高尾山に行ってきた報告を上げたばかりですが、その高尾山周辺で先月以降、ツキノワグマのものと思われる足跡やフィールドサインが繰り返し確認されただけでなく、12/6日には高尾山でツキノワグマと思われる動物が目撃されていたそうです(ニュース欄での扱いが小さかったため、既に記事はWebから落ちてる・・・)。
 これがもし、本当にツキノワグマだったとしたら、高尾山系では30年ぶりくらいの確認になるのではないでしょうか?

 ちなみに、東京でツキノワグマが出た、というと、必要以上に大騒ぎする人達が出てきてしまいますが、クマたちは江戸〜明治時代くらいまでは、武蔵野周辺に至るまで、普通に姿を見せていたそうです。
 しかも、かなり近年まで、景信山〜小仏峠付近で生息が確認されていたらしいとの報告がある上に、高尾山は都内のツキノワグマ生息地である奥多摩や桧原村とは稜線一本でつながっているので、クマが奥高尾に現れたとしても、別に驚くに値しません。

 とはいえ、奥高尾も含めた高尾山系では、しばらくの間、ツキノワグマの生息の痕跡はまったく見られていなかったのも事実です。
 (何件か、それっぽい足跡があったという噂があったようだが、多くはニホンザルの足跡の誤認だと聞いた。しかし、この噂も伝聞なので、どこまでが本当か謎・・・)
 とにかく、今年は奥多摩〜檜原村のブナの実が不作だったそうで、ツキノワグマが例年よりかなり集落の近くまで降りてきていたようですから、その流れで、高尾山域まで移動してきてしまった個体がいるのかもしれません。

 しかし、高尾山は日常的にヒトが大量に入ってくる観光地であるだけでなく、現在は頂上周辺の間伐作業のため、林内には例年以上に人が入り込んでいますから・・・。
 住みづらい場所と認識されて、このまま定着せずに、別の土地へと移って行ってしまう可能性も高いと思います。

 ちなみに、今回目撃されたのは、体長50cmほどの子熊と見られているそうです。大きさ的には、柴犬くらいでしょうか?
 付近では、先月ごろから八王子城址を挟んで北の恩方方面でも、同程度のサイズのクマの目撃情報が寄せられていたそうで、同じ個体かも・・・という見解もあるそうです。

 しかし、同じくらいの大きさで、木の上に居てもおかしくない動物には、ニホンザル、ハクビシン、テン、イタチ、タヌキ(意外に思う人が多いと思うが、実は木登りが上手い)など、色々な動物が考えられますから、本当にツキノワグマだったかどうかは、写真記録とともに、周辺に残されたフィールドサインを専門家が詳細に調査した上でないと、断定できないと思います。

 なお、近年、クマ出没騒動の報道が多発しているため、「ツキノワグマは凶暴な動物だ」というイメージが浸透してしまっているように思いますが、都内のツキノワグマ生息地である奥多摩や檜原村では、毎年、ヒトとの遭遇事例が何件か報告されているものの、ほとんどの場合、クマの方からヒトを怖がって逃げています。
 そうした多数の遭遇事例の中で、年間に1〜2件ほど、ヒトを攻撃したという報告があるのみです(もちろん、人への攻撃事例が1件もない年も多い)。

 まあ、野生生物ですから、ある程度、接触しないように注意する必要があると思われますが、過剰に恐れる必要はない、と私は思います。
 っつーか、高尾山くらい普通に沢山、ヒトが歩いていたら、登山道や施設には近付いてこないと思いますよ、彼らの方でも(ちなみに、私は数年来、熊鈴装備で奥多摩通いをしてますが、まだ一回も遭遇してないです)。

 そういえば、奥多摩の高所、雲取山〜七ツ石山〜鷹ノ巣山辺り(?)までは、この週末の早朝には積雪が観察されたそうです。
 まだうっすらと、というレベルで、土曜の日中には融けてしまったそうですが、奥多摩も、ついに厳冬期シーズンが始まったようですね(これから山に向かう皆様、装備をきっちりと整えてください!)。

23:07:00 | yo-ta | | TrackBacks
Comments

XJRR2 wrote:

知床の世界遺産登録で知名度の上がったヒグマですら、人間を避けて行動していますからね。
ある意味ヘンな人間よりずっと対策立てやすいです。
12/11/06 23:47:25

yo-ta wrote:

そうなんですよね。
連中は基本的に、自分の身が危なくなるような事は避けますから、鈴を鳴らして歩くだけで、十分、遭遇リスクは低くできるんですよね。

本日、生活路線沿線で刃傷沙汰があった(らしい:怖)なんて話を聞くと、クマの方が余程安全だと思えてしまいます(--;)。

しかし、こちらはツキノワグマですから、不時遭遇しても牽制のパンチ一発をうまく受ければ何とかなりますが・・・。
ヒグマは、不時遭遇して、パンチ一発もらってしまったら、それだけでアウトですから怖いですよね(^^;)。
12/12/06 00:15:24
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