Archive for 08 November 2005

08 November

入間航空祭の撮影機体から。Part 4

T-4 ノーマル T-4 ブルーインパルス
T-4 練習機
川崎重工製の双発練習機。
丸みを帯びた機体形状から、特にブルーインパルスの機体は非公式に「ドルフィン」と呼ばれる。
左がノーマルタイプ。右がブルーインパルス仕様の機体(5番機。通常、1〜6番機の6機編隊で演技飛行を行う)。


 双発エンジンの練習機で、自衛隊では主に、プロペラ機の教習が終了したパイロットを対象とした、ジェット機習熟訓練用の機体として使われているそうです。
 見た目に戦闘機っぽく見えるかもしれない(微妙な表現ですんません --;)外観ですが、アフターバーナーは装備しておらず、超音速を出すこともできません。
 ただし、運用速度に見合った飛行安定性が抜群(という触れ込み)で、優秀な機体らしいです(とりあえず、やたらと小回りがきく機体であることは、航空祭で飛んでいる所を見ればわかる)。

 現在、自衛隊内では212機が稼動中で、練習機の名前が示すとおりの訓練用途をはじめ、各基地間の連絡や人員輸送、ブルーインパルスの使用機体としてアクロバット飛行を披露するなど、多彩な用途で使われています。
 なお、ブルーインパルスで使われている機体は、アクロバット飛行に特化したチューニングが施されており、普通のT-4で同じことをやれ、といわれても、簡単には真似できないそうです。

 ちなみに、「訓練用」に特化した機体であるため、自衛隊という組織が使っている割には武装が全くできないという、ちょっと変わった所があります(T-2超音速練習機は武装できる。また、世界的に見ても、練習機も有事には武装できるようになっているのが普通)。
 しかし、最近はさすがにそれはマズイ、ということで、戦線投入が可能な型への改修を検討する動きがあるようです。
 とはいえ、この機体に武装を施した所で、いきなり戦闘機や攻撃機として使える機体になるとは思えませんが・・・(結局、自己防衛用に最小限の装備を積んで、偵察任務に就くのが主じゃないかな・・・)。

 ちなみに、ブルーインパルスの使用機体は、T-4の後継としてF-2を改造して充てる計画があったそうですが・・・。
 F-2調達機数の削減決定とともに白紙化した模様で、しばらくはこのT-4で飛ぶ姿が見られそうです。
 (スモークサイドワインダー装備の「F-2ブルーインパルス」って、見てみたかった気がする。まあどうせ、「こめこく」からは、『フェイクサンダーバーズ』と言われるんだろうけど ^^;)
22:27:00 | yo-ta | | TrackBacks