Complete text -- "ソニーの音楽CDに組み込まれたコピー保護機能が、Win PCのセキュリティにダメージを与える。"

24 November

ソニーの音楽CDに組み込まれたコピー保護機能が、Win PCのセキュリティにダメージを与える。

 後輩がマスクをして仕事をしていたので、「風邪か?」と聞くと、違うという答えが返ってきました。

 「じゃ、何でマスクなんかしてるんだ?」
 「うつされないためです」

 確かに、現在は「風邪ひき」が職場に多くなっています(先週、急に真冬並に寒くなったからなあ・・・)。
 私も、うつされる前にマスクつけようかな・・・(花粉症の時のが、大量に余ってるし ^^;)。

 では本題です。
 もう、「糞規格」の代名詞であるコピー保護機能付き音楽CDについてですが。

 なぜか、日本では全く報道されませんが、SONYのレーベルから発売されているコピー保護機能付き音楽CDが、とても由々しき事態になっています。
 基本的に、何が問題なのかはこちらの記事でどうぞ。

 ソニーの音楽CDに「トロイの木馬」??真の問題点は何か
 ベンダーがマルウェアをインストールするなんて……

 ソニーCDが明らかにしたセキュリティー業界の本質的問題(上)
 ソニーCDが明らかにしたセキュリティー業界の本質的問題(下)

 まあ、記事を読んで、私が理解できた範囲(誤解も多々あると思いますが)で話を続けますと・・・。
 つまり、ソニーの音楽CDには、PC上でのコピー防止機能として、ある種のファイルを不可視属性にして、音楽CDから音源ファイルをリップ(汎用音声ファイルに置き換えること)する時に、裏からそれを阻害する働きをするソフトウェアを自動的にPCにインストールする仕様になっているようです。
 しかし、それがユーザー側で検知できない上に、一部のウイルスやハッカーの活動を助けるようになっていたために、それに気づいたアメリカを中心としたユーザーの間で、「どういうことやねん!」という大論争が起きているようです。
 (日本では、なぜかどのメディアもほとんど取り上げませんが)

 そして、コソコソ裏で稼働するソフトウェアをインストールする仕様であった結果、こんなことにもなってしまいました。

 米ソニーCD問題:テキサス州当局、スパイウェア法違反で提訴

 つまり、「(勝手にインストールされる)このソフトが見つかったり、削除されないように、利用者を欺く手法を使った」ことが、スパイウェアに相当する、と判断され、訴訟にまで発展したという事です。

 ちなみに、最近になってやっと対象となるディスクの回収と、修正ソフトウェア(といっても、このソフトが不可視属性にしたファイルでも、ウイルスチェッカーが働くようにするというだけで、本質的解決になっていない)の配布が行われたそうですが、知ってました?>皆さん。
 この技術は国内で販売されている一部のソニーの音楽CD(8ヶ月もの間、市場で売られていたそうで・・・)にも搭載されているそうですから、国内のWin PCにも、同じような被害が発生している可能性が、かなり高いと考えられます(なのに、何で取り上げないんだ?日本のメディア?)。
 国内のメディアは、その重要性を全く認識していないんじゃないかと思うほど、何も騒がないんですけど・・・。

 まあしかし、音楽業界はいまだに「違法なデジタルコピーが氾濫しているために、著作権が守られないばかりか、売り上げが減少して云々」の話を、"なんとかの一つ覚え"のように繰り返し、あらゆる手段で、ユーザーから金を巻き上げようとしていますが。
 そんな「売り手の都合の一方的押し付け」が呼び込んだ結果がこれってのは、もはや嘲笑すべきですね。

 それにしても、CCD不具合に伴う、関連メーカー約10社にも渡るデジカメ&デジビデ大量不具合発生騒動といい、今回の件といい、最近のSONYの品質管理は、どうなってんだい?
 (まあ、私は"色々あった"ため当分の間、SONY製品は買わないことに決めているので、どうでもいいけど)
 そういえば、日本で、特にavex辺りが必死になって売っていたCCCD(コピーコントロールCD)も、Win PCにマウントすると、「勝手に」CCCD内の圧縮音源(劣悪音質)を再生するソフトウェアをインストールして、わざと劣化させた圧縮音源の音しか聞かせないという仕様です(ついでに、その圧縮音源はCD-DA規格とは違うファイル形式なので、リップできない仕組み)。

 この、avexのCCCDに搭載されている、勝手にインストールされる再生ソフトウェアは、ユーザー側では能動的に探さない限り、インストールされたことを感知できない上に、もしその存在に気づいても、アンインストールツールがない(全く無いというわけではないが、CCCD内には無いに等しいほど役に立たないモノしか置いてないから、事実上、ないのと同じ)ため、HDから容易には消せないという「糞仕様」です。

 これも、アチラでは今回のソニーのCDとほぼ同様の扱いになるのでは?
 少なくとも、メーカーサイドからは、「圧縮音源再生用のソフトウェアがインストールされます」とは、一度も公表されていませんからね。
 (そのくせ、CCCDをPCにマウントした結果、生じた不具合は、全部ユーザーの責任だと主張しているのは、ふざけているとしか言えません)
 まあ、「のまネコ問題」を見る限り、avexは自分の権利は必要以上に主張する反面、他人の権利はないがしろにするので、まともな対応を期待するだけ無駄だと思いますが。

 第一、iPodをはじめとするデジタルオーディオプレーヤーのユーザーが、そんなに違法コピーに頼っているのなら、なぜiTMS(iTunes Music Store)があれだけ賑わっていて、収益性も高い商売として成立しているのか、説明がつきません。
 自分たちの主張と市場の実態が、全く連動していないことに気づかない(あるいはわざと黙殺している)んでしょうかね?

 ついでに、自分たちの商品を買ってくれる客(つまり私たち)を無差別に「敵」とみなしているとしか思えない現状を見れば、誰もが「アンタらの製品なんて、買えるか!」と考えて当然なんですが。
 売り手と買い手の間の信頼関係が完全に崩れている今、購入者全員を犯罪者扱いするのをやめない限り、売り上げ減は続くでしょう。
 (一部の犯罪者のために、多くの良識ある人に課金を求める図式がおかしいんです)
22:31:00 | yo-ta | | TrackBacks
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