Complete text -- "ただいま、近所でカラスが営巣中 -カラス営巣観察日記 Part.1-"

16 April

ただいま、近所でカラスが営巣中 -カラス営巣観察日記 Part.1-

 先日、近所の街路樹の上に、枯れ枝が引っかかったような、変なものがある事に気づきました。
 よく見ると、それはカラス(ハシブトガラス)の巣でした。

 東京のハシブトガラスに関しては、色々事情があって、そこそこ、生息状況等が明らかにされています。
 近年は、色々あった結果、都心部におけるカラスの生息個体数は減少した、と言われています。
 しかし、いまだに新宿東口には、朝、ゴミ袋をめがけて低空飛行する連中がいたりもします・・・(総数が減った分、少数精鋭化してる気がしないでも ^^;)。

 一方、都心を追われた個体達に関しては、郊外部や多摩地区等に移動するとともに、ヒトのゴミなどの人為生活依存型だったライフスタイルを、郊外型(採取行動などが中心)に切り替えている個体群もいるそうです(さすがに器用だな)。
 ところが、都心を追われたものの、もともとの生活から転向できない個体群に関しては、こうした、住宅地の狭間に、生きる場所を求めているそうです(以上、東京のカラスを追いかけている、専門家に聞いた話です)。
 ここで営巣しているカラスも、そんな個体達なのかもしれません。

ハシブトガラスの巣の場所
カラスの巣のある場所
 営巣木はケヤキで、樹高は10m前後。巣の高さは8mくらい。
 巣の直径は、目算で約30cm。巣の下は、4車線の国道(交通量はかなり多い)。

 本当は、もう少し葉がない時期に存在に気づいたのですが、ここしばらくの陽気のために、葉が一気に開いて、見えなくなってしまいました(もっと早く、撮っておくんだった・・・)。
 なお、街路樹なので、外灯の明かりの影響を受けないか心配でしたが、夜間に見てみたら、見事に光を避ける場所でした。

ハンガーがいっぱい
巣を拡大
 針金ハンガーが、巣材としてたくさん使われています。
 これは、巣を補強するため、と言われているそうです。

親鳥がいるぞ!
親鳥が中にいる!
 撮影中に、巣の中に親鳥がいる事に気づきました。
 矢印の所の出っ張りは、親鳥の尾羽です。

 東京では、カラスの繁殖期は今ぐらいから6月にかけて、と言われているそうです。
 この巣に関しては、これからしばらく、カラスに詳しい人に話を聞きながら、観察を続けてみようと思います(でも、見つかったら撤去されるんだろうなあ・・・)。
 まあ、撤去されたら、その時はそのときという事で・・・。

 なお、都会のカラス対策に関しては、環境省がなかなか詳細なマニュアルをまとめていますので、興味のある方は目を通してみると良いと思います。
 『自治体担当者のためのカラス対策マニュアル』

 私の場合、上記マニュアルのP35にある、ハシブトガラスがヒトを攻撃するまでの動作に関して、よく読んでおく必要がありそうです(この巣、自宅〜駅の途中だから ^^;)。

 なお、今日、この巣を撮影していると、遠くから「ガァガァ」という声が響き、巣の中にいた親鳥が慌てて飛び出す様子が観察できました。
 ・・・もしかして、私が巣にレンズを向けている事に、ナーバスな反応を示したんでしょうか・・・?
 (やっぱり、今後の観察方法については、詳しい人に聞こう --;)
19:58:55 | yo-ta | | TrackBacks
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