Complete text -- "再び講師役・・・って、ホンマによかったんやろか・・・"

05 June

再び講師役・・・って、ホンマによかったんやろか・・・

 ずっと以前の2004年12月1日に講師役をやった時にお世話になった、自然環境に関するプロのインストラクターさんの事務所のコーディネーター様から、2週間前にいきなり、電話でオファーがありました。

コ 「あ、YO-TAさん?今度、市民の自然愛好会を対象に、都市部の昆虫の生態に関する講習会を開くのですが、ちょっと講師を引き受けていただけません?」

 ちょっとというレベルじゃないでしょ!そのオファーは!
 と、いうのが本音だったので、丁重にお断りするつもりで、「いやあ、雑学程度の知識しかない奴ですから、オブザーバーならまだしも、講師役はちょっと手に余ります」とお答えすると、

コ 「あ、じゃあ、以前同様、オブザーバーでお願いします(ガチャ)」

 おいおい、お断りの線を匂わせたのは無視かい(^^;)。
 それにしても、こんな話がいきなり来たのは、以前の会の後、プロのインストラクターさんと、『都市部の昆虫相の変化について』なんて言う超お固い話題で盛り上がったのがマズかったのか・・・?
 まあ、オブザーバーなら、横からチョコチョコ出る質問に雑学回答するだけだからいいか、と思っていると・・・一週間後。

コ 「やっぱ、ちょっと人手が足りないので、アシスタント程度の役を受けていただきたいのですが」

 ちょっと待て、なんか責任が重くなった気がするぞ?と思っていると、本番3日前。

コ 「ちょっと日程を変更して、参加者を4班に分けますので、一つの班の担当講師ってことでお願いします

 待てい!それは結局元通りってことやんか!
 だからその線は、雑学野郎程度につとまるものでは・・・

コ 「あ、大丈夫、ボランティアじゃなく、報酬はちゃんと出します」

 余計ヤバいっ!
 報酬もらって何かするって、それに見合った役目を果たさなきゃいかんってことでしょ!
 私ぁ、インストラクションテクニックの講習とか何とか、全く受けたことがないんですから、報酬なんてもらえる立場じゃ・・・

 ってゆーか、アンタ、計画的に外堀埋めてるやろ!
 もう、絶対に代用人員を手配する時間がない時に、そこまで予定をひっくり返すか?普通?
 とか何とか、色々言いたくなりましたが、「対象とする種は、主にチョウとトンボです(※)」という話を聞いて、それなら、足を引っ張らない程度は何とかなるか・・・と思い、引き受けざるを得ない状況でもあったので、心の中では冷汗だらだらなまま、本番である本日を迎えた形になりました・・・。

 結果がどうだったかは、[more...]以降に書きますので、まあ、興味のある方はご覧下さい・・・。

 その前に、註書き。

(※)「対象とする種は、主にチョウとトンボ」
 この2つの分類群を対象としたのは、チョウは食草と生息圏が、かなりの種で明らかにされており、環境と絡めた説明がしやすいためというのが主な理由です。
 また、トンボも生息圏が止水、流水などが明確に分かれる上に、両群とも、そこそこ一般受けしやすい(ここが一番重要)というのが理由だそうで。
 というわけで、冷汗タラタラなまま、本日の集合地点である都内某所の自然公園に到着。
 しかし、動揺を受講者の皆様に悟られてはいけないため、最終的には「オレならできるぜ!(空元気)」という変なテンション(本音:もうジタバタしててもしょうがねーだろっ!どうにでもなれやっ!人選した奴が悪いんだっ!)という状態で講習会開始。

 まあ、自然公園とはいえ、都市のど真ん中ですから、見つかる種なんてたかがしれています。
 最初のうちは、「あのトンボは・・・」「あそこにいるチョウは・・・」と、見よう見まねで何とかやっていましたが、もともと自然愛好会に入るような皆様ですから、質問の範囲がそこにとどまるわけがない(^^;)。

 「あの鳥は?」
 「あの花は?」
 「あの木は?」

 と、私がそんなに得意としない〜むしろ苦手な領域にも容赦なく質問が飛んできます。
 答えられる内容ならともかく、答えられなくなってくると、遠巻きにへらへら笑いながら見ているコーディネーターに呪いのマジナイでもかけてやろうかと思いつつ、「ん〜何でしょうね〜、花が咲いてないからなあ〜」とか何とか、ごまかして逃げまくっていました。
 (一応、植物は花が咲いてないと、「それっぽい」という同定しかできない種が多いことは、事前に詳しい人に聞いて、逃げ口上として有効なことは確認済み ^^;)

 まあ、中にはチョウやトンボに関する質問でも、

 「ギンヤンマは、何を考えてあんなに速く飛ぶのでしょうか?」

 という、ソロモンの指輪を手に入れるか、ドリトル先生に聞いた方がいいと思われるような質問があったり、

 「ヤマトシジミは、全国に何匹くらいいるのですか?」

 という、知るかぁ!という質問があったりしました。
 答えられる人、いたら教えてくれい(^^;)。
 (ちなみに、ギンヤンマに関しては、「多分、縄張りのパトロールか何かでしょう」とごまかし、ヤマトシジミに関しては「正確な数は、もう数えようがないほど沢山います」とごまかしましたが・・・)

 とりあえず、色々ありましたが、私がアサギマダラの確認第一号になったり、樹林帯でコシアキトンボを見つけたのは、私の担当班だけ(これは単なる偶然で、頭上をクロアゲハが通過したのを目で追ったら、そこにいた ^^;)という事もあり、ある程度は面目を保てたかもしれません・・・。

 それにしても、今回得た教訓。
 こういうコトを生半可な覚悟で引き受けるのは、主催者より受講者に対してとっても失礼だということです。
 現場では、何とか言葉を駆使して、「自然ってのはこんなに奥が深いんですよ!」と逃げましたが、その都度、私の自然に対する知識やインストラクションテクニックが、プロのインストラクターとは比べ物にならないほど、上っ面程度でしかない事に不甲斐ない思いで一杯になる気分でした。

 そしてもひとつ教訓。

 あのコーディネーターが何か言ってきたら、アラートモードを最大級に引き上げないと危険!

 ・・・もう、二度とこの手は喰わんぞ・・・。

 はぁ・・・それにしても、今日の疲れ方は・・・。
 ぐったりという表現がぴったりだ・・・。
 普段、それを欲しない超下戸な私が、酒を飲みたくて仕方がないし・・・(で、今はクイッとやりながらこの文章を打ってます・・・)。
21:45:39 | yo-ta | | TrackBacks
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