Complete text -- "昨夜の電車事故、これほどだったとは・・・。"

06 April

昨夜の電車事故、これほどだったとは・・・。

 今朝、出社したら、予想通り昨日の電車の事故で足止めを食らった「夜明かし」組の「夢の跡」が、ものすごい事になっていました。
 (せめて、ナマモノはちゃんと片付けておかんかい!もう気温が高いんだぞ!)

 フロアの打ち合わせスペースが午前中、まともなミーティングに使えなかったのは、言うまでもありません。

 では本題です。
 昨夜、私も含めて多くの皆様が帰宅の足を止められた電車事故が、あまりシャレにならないレベルの物だったようで、全国レベルでニュースに取り上げられていたようです。
 昨日、私が会社最寄駅の改札で聞いた時は、「踏切で電車と自動車が接触した」という程度の説明だったので、「んじゃ、車のボンネットがひしゃげた程度で、事故車をクレーンで撤去すれば、30分〜1時間程度で運転が再開されるだろう」と思っていたのですが・・・。

 ちなみにこの路線(意味のない伏字を使えばKO線)は、会社最寄駅がある関係で、私(&同僚一同)の文字どおりの生活路線になっています。
 そして、同じ会社の同僚がひとり、なんと事故車両の一両目(!)に乗っていたそうで、事故の瞬間の話を詳しく聞くことが出来ました。

 話によれば、事故の瞬間はこんな感じだったそうです。

 事故現場の手前の駅を出発し、電車が定常走行に移ったくらいの時、突然、座席に座っている人たちでさえ、電車の前方に飛ばされそうなほどの急ブレーキがかけられました。
 何だと思った次の瞬間、物凄い音と衝撃とともに電車がありえないほど傾いてガタガタと揺られたため、瞬時に「あ、脱線した!」という実感があったそうです。
 最初は置き石脱線でもあったのかと思ったそうですが、すぐに電車内に、金属同士がこすれあった時に出る、独特のオゾン臭気(製鉄所とか鉄工所の周囲で感じる、ちょっとツンとするあの匂い)と、ガソリンの匂いが充満してきたために、自動車とぶつかったとわかったとか。

 その後、(体感では物凄く長い時間だったようですが)20分ほどその場に閉じ込められた後、車内アナウンスに従って後方の車両へと移動を開始。最後は最後尾の車両のドアにかけられた、朝礼台の階段のようなタラップを通って外に出たそうです。
 (その後は体に変調がなかったため、近くの国道まで出て、タクシーで帰宅したそうだ。なお、後方車両に向かう途中、2〜3両目くらいまでは斜めに傾いており、衝撃が物凄かったことを実感させられたために、その同僚は、事故を起こした自動車の状態は、怖くてとても見れなかったとのこと)

 で、同僚がそんな壮絶な体験をしているとき、私のほうは駅の改札で続々と出てくる一方(入場側は締切られていた)の人の波に、何があったんだ?と、思い、駅の電光掲示板で事故発生を知りました。
 そして、駅の構内放送では、先出どおり「踏切での自動車との接触事故」という説明があったため、「接触くらいなら、そのうち動くか」と思って近所の本屋で立ち読みをしていたのですが・・・。
 しかし、それから一時間たっても一向に運転は再開されず、駅員さんの現状説明にも全く変化がないために、いい加減痺れを切らし、一旦会社に戻ってWebで都内各鉄道路線の運行状況を確認した後に、二つ先のターミナル駅まで歩き、別路線を利用して帰ったことは、夜中(未明)に上げた記事のとおりです。
 この時、私は「何をそんなに現場検証に手間取ってるんだ?」程度にしか思っておらず、国道沿いに赤い回転灯がたくさん回っているのを見ても、「大袈裟やなあ」としか感じていませんでした(実際にはその時、まだ自動車の運転手が閉じ込められたまま、救助されていなかったようで・・・)。

 そして今朝、電車の運行状況を確認しようとスイッチを入れたTVで事故の現場映像を見て、車の原形がわからないほど変形した、接触なんていうレベルの事故ではなかったことを初めて知りました。
 実際には(会社近所の定食屋のオバチャンが、客から聞いた話では)自動車は踏切内で電車と衝突した後、電車に引きずられて線路脇の架線の鉄塔にぶつかって止まったものの、電車が止まりきれなかったため、電車と鉄塔の間に巻き込まれる形で大破したらしいです。
 (先出の同僚いわく、脱出のために後方車両に移動中、窓からタイヤの一部らしいものが見え、破壊の凄まじさに気付いて、慌てて目をそらしたとか)

 この事故の原因は、周囲にいた人の目撃証言などによると、どうやら自動車が遮断機(これは正常に作動していたらしい)が下りている途中の踏切に進入したことらしいのですが・・・。
 突っ切ろうとしたのか、それともレンタカーゆえ運転感覚に慣れず、アクセルとブレーキを踏み違えたとか、そんな理由でもあったのでしょうか?
 亡くなった運転手はまだ若い方だったようで、何ともやりきれない気分になってしまいます。

 なお、KO線は今朝から、ほぼ平常どおり運行されており、昨夜の混乱は(私が通勤する時間には)一応、収まっていた感じです。
 しかし、現場の踏切では、地面のコンクリートに表面をえぐったような真新しい傷が残っており、事故の激しさを物語っていました。



 それにしても、KO線。

 現場復旧の手早さに関しては、一晩で問題なく運行できる程度に仕上げるなど、なかなか優秀だと思いますが。
 昨夜は駅で誰に尋ねても、事故現場の状況の明確な説明がないだけでなく、他の路線や代替バス乗場への誘導がほとんど出来ていなかったのは、かなりまずいんではないですか?
 (私が押しかけた会社最寄駅の話。新宿ではそこそこ、案内があったようです・・・って、毎度の如く、重要拠点以外はほったらかしかい!)

 昨夜は新宿−桜上水間で代替バスの運行があったそうですが、駅構内のアナウンスは「電車は今、動いてない。復旧の目処もたたない」の繰り返しで、代替輸送のバスは途中のどの駅周辺に止まり、この駅周辺では乗場はどこになるか、という話は、私は駅まで出向いて情報収集したのに、一切聞いていません(代替バスの運行があった話は、今朝の新聞で知った。まさか直通運行で、間は無視だったとか?>だったらヒデェぞ、それは)。
 ついでに、桜上水駅はKO線オンリーの駅で、その後に運行が開始されたKOの調布駅から西側の区間(東京都の西側半分)まで、絶望的に遠い(新宿-調布間の、ちょうど中間ぐらい)ので、代替輸送されたとしても、そんな場所で降ろされたのでは、家まで帰り着ける保証はどこにもない、というオマケがつきます。

 こんなお粗末な対応しか出来ないのって、事故直後の緊急対応マニュアルを見直したほうが良いんではないですかね?
 
 ちなみに、調布から西側の運行が再開されたのは、事故発生から2時間ほど経った後だったという話を聞きました。
 これが本当なら・・・時間がかかりすぎ!
 JR中央線なら、30分後には区間限定ながら、折り返し輸送が始まってますぞ?
 (ただし、折り返し区間以外の場所にとり残された人たちは、閉じ込められたまま悲惨な目に合う)

 まあ、中央線は「人身事故」が多すぎて、「対応に慣れすぎている」という、考えてみればちょっと嫌な話がオマケでつきますけどね・・・。
 (聞いた話では、電車の車掌室に、「隠す」ための白布が常備されているそうですし・・・)
23:16:00 | yo-ta | | TrackBacks
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